みなさんが普段の買い物でも使われるクレジットカードは買い物するごとにポイントが貯まるので非常にお得です。
クレジットカードを運営する会社ごとにそれぞれいろいろなポイントプログラムがあって、利用者であるならば参加しないに越したことはないです。
貯まったポイントで普段は買えないようなプチ贅沢品を買うこともできちゃいますが、中でも注目すべきは”マイルが貯まる“マイレージプログラムです。
貯まったマイルを航空券に交換して国内旅行や海外旅行に行けちゃうんです。また座席ランクのグレードアップも簡単になっちゃいます、超お得ですね!
しかし普段あまり飛行機に乗らない人、もしくは旅行や観光以外で大きな買い物をしたい時に貯まったマイルを現金に還元できないかなぁ、と思案している人も多いのではないでしょうか?
マイルを現金に換えられたら嬉しいですが、どういった方法があるのか?またどのくらいの還元率なのか?
今回は筆者独自の調査で貯めたマイルを現金に還元する方法と、お得な使い方まで紹介しちゃいます。ぜひご覧ください♪
貯めたマイルは現金に還元できる?
マイルの基本的な貯め方は飛行機に乗ることですが、これ以外にも日々の生活でクレジットカードを使用し買い物することでもマイルが貯められます。
通称“陸マイラー”と呼ばれる人はこういった飛行機以外でマイルを貯める人のことを指す言葉です。
貯まりに貯まったマイルを航空会社が発行する航空券に使って、飛行機に乗る!
これがマイルの使い方の基本スタイルです。ただ前提として、飛行機に乗る回数が比較的多い人限定となるのがデメリットと言えます。
そこまで飛行機には乗らない人にとっては、貯めたマイルが現金に還元できないか?
もしくは航空券以外の使い道がないかどうか?そこが気になっちゃいますよね(;^^)
結論から言いますと、マイルを現金に還元することは
一応可能ではあるが非効率なのでおすすめはしない!
ということです。
調べてみたら現金化というのは決しておいしい話ではないことがわかってきました。
そもそもどうやったらマイルを現金に換えられるのか?その方法から解説していきたいと思います!
マイルを現金に還元する方法は?
それではマイルを現金に還元する方法について解説していきます。
因みにここで言う現金化というのは、自分が保有している銀行口座に直接金額が振り込まれ、所定のATMで出金できるということを指すことにします。
マイルの直接現金化は不可!
マイルを現金に還元する、という使い方は本来想定されておらず、どこの航空会社もそういった手段は大々的に公開していません。
確かに簡単に現金に換えられたらいろいろと便利ではありますが、自社とは全く関係ないサービスや物の購入に使われて、そうすると航空会社にとっては全然利益にならないのです。
航空会社にとってみれば自社が提供したポイントなので、あくまでも自社が提供するサービスや物の購入に使って欲しいのです。
これはファミマの買い物で貯まるTポイントや、イオンの買い物で貯まるWAONのポイントにも同じことが言えます。
よって貯めたマイルはANAやJALのマイレージプログラムで現金化することは不可能で、正規の手段はなくやや裏技的な手法になってしまいます。
※誤解のないよう言っておきますが、「法の抜け道を探ろう!」とかそういった話ではありませんよ(;^^)
この記事をご覧になっているのは
「飛行機にはあまり乗らないから現金に換えたい!」
「現金でないと買えない物がある!」
という事情がある方が大多数だと思いますので、そういった人達に向けて効果的な方法を探っていきます。
筆者なりに調べてみたら大きく分けて、以下の2通りあることがわかりました!
- Tポイントに換えた後で現金化
- JRキューポとGポイントを経由して現金化
ただ前もってお伝えしますが、どちらもそれなりに大変ですし、金額面でも他のマイルの利用方法と比べると損をするという形になってはしまいます。
大変さについては今から方法を取り上げますので、その中から見えてくるかと思いますが、ひとまず先に金銭面について触れておきます。
元々あったマイル | 手数料 | 現金になる金額 | |
---|---|---|---|
Tポイントから | 10000マイル | 15% | 8500円 |
JRキューポから | 10000マイル | 10% | 9000円 |
この通り両方とも手数料が掛かる分、ポイントが目減りしてしまうのです。その点については覚悟が必要となります。
それぞれ順番に解説していきたいと思います!
Tポイントに換えた後で現金化!
TSUTAYAが展開するTカードで貯まるTポイントは、ファミマでも使えるので非常に便利です。
実はANAマイレージプログラムに参加しているならANAで貯まったマイルをTポイントと交換できます。
※残念ながらJALだとこの方法は使えません!
要はこの交換したTポイントを最終的に現金に換えるということなのですが、やり方がちょっと面倒くさいです(;^^)
まず準備として必要なのが
- ジャパンネット銀行の口座の開設
- Yahoo!ウォレットへの登録
の2つです。
知ってる人は知ってると思いますが、Yahoo!ウォレットのメニュー内にある「Tポイント交換(現金)」を利用することで文字通りTポイントが現金化します。
もちろんこれはマイルから交換したTポイントも同様です。
一見便利に見えますが、実は手数料が15%かかるため、仮に1万マイルを1万円分のポイントに交換しても、最終的に現金として手元に入るのは1500円分引かれた8500円ということになります。
これなら普通に換えたTポイントで1万円分の買い物をすればいいだけです。1500円も払う必要性がほとんどありません。
JRキューポとGポイントを経由して現金化!
コチラのやり方はTポイントと違ってANAとJALの両方で使えます!
やり方はコチラも面倒くさいのですが、まず準備として
- JR九州が発行する2つのクレジットカードの使用
- Gポイントへの登録
- Gポイントが交換先として使える銀行口座の開設
の3つが必要になります。
ANAであれば「JQ SUGOCA ANA」、JALであれば「JMB JQ SUGOCA」というクレジットカードが必要になります。年会費に関しては初年度は無料で、2年目以降は年1回利用するだけで無料になります。
ANAとJALという航空会社が発行しているクレジットカードなので買い物するだけでマイルが貯まります。
ただマイレージプログラムに加盟していない状態では「JRキューポ」というポイントが貯まるのですが、要は貯めたマイルをそのままJRキューポに換えるだけになります。
またJRキューポに換えた後は、Gポイントに交換することが可能です。
このGポイントを現金に換えてその後所定の銀行口座に振り込む、という形になります。
しかしやはりTポイントの時と同様で、現金に換える時に手数料がかかります。必要な交換手数料は10%、1万マイルだったら最終的に現金になるのは9000円ということになります。
またマイルの年間の交換上限が2万マイルまでと定められていることも注意が必要です!
以上をまとめると、
マイルを貯める→貯めたマイルをキューポに換える→キューポをGポイントに換える→Gポイントを現金に換える→各種銀行に振り込まれる
という流れになります。
因みにGポイントで登録できる銀行口座は2018年11月現在で以下のページを参照すると16あるみたいです。
数が多いので既に所有している口座があったら新しい手続きをする必要はない可能性は高いですね、手数料自体はどこも同じですが…
Gポイントの銀行・投資ポイント交換パートナー
マイルの現金化はデメリットだらけ!
現金化に関して2つの方法を紹介しましたが、どちらも手数料がかかったり、銀行口座を開設したりといろいろと面倒です。
また次の章でも解説しますが、交換できる最低マイル数が1万マイルからとなっているのもネックです。
そこまでして現金化する必要性やメリットがあるのか?と疑問符を投げたくなりますね。
繰り返しになりますが、貯まったマイルをそのまま何らかのポイントに換えたらそのポイントのまま使うのが最も賢明です!
よって現金化に関しては、「今すぐにでも現金がある程度欲しい!」という人以外にはオススメしません。
マイルを現金に還元するのは基本的には損だと思ってもらっていいです!
現金以外の有効な使い方とは?
マイルを現金に還元するのは損ですが、かといって貯まってもどこか旅行に出かけたり出張に行く予定も特にない人もいるでしょう。
しかし現金化とは言わないまでも、ほぼ現金と等価な別のポイントに置き換えるならある程度幅が広がります。
簡単に言えば以下のような方法ですね。
- 各航空会社が提携する会社のポイントへの交換
- ANA SKYコインと交換する(ANA限定)
- Pontaポイントと交換する(JAL限定)
この3つが主な使い方となります、それぞれ詳しく紹介していきます!
各提携会社のポイントと交換する
これが比較的オーソドックスな交換方法だと言えます。ANAとJALはいろんな企業と提携を結んでいます。
要は現金に相当するポイントに換えるというものですが、皆さんにとっても馴染み深いファミマのTポイントや楽天ポイント、WAONポイントなどに換えられます。
具体的にANAとJALでそれぞれどういったポイントに換えられるか、表にしてまとめてみました!
ANA | Tポイント、nanacoポイント、Suicaポイント、楽天スーパーポイント、ヤマダポイント、JRキューポ、iTunesギフトコード(1万円分)、楽天Edy(1万円分)、iDバリュー(1万円分) |
JAL | dポイント、ビックポイント、JTBトラベルポイント、nimocaポイント、JRキューポ、Amazonギフト券(1万円分)、モスカード特典、JALシネマ特典 |
あくまでザックリとですが、これだけのポイント及び特典と交換できます。
※もっと詳しく知りたい方は、ANAマイルであればこちらのページを、JALマイルであればこちらのページを参照下されば、貯めたマイルで具体的にどういったポイント・特典と交換できるかがわかりますよ。
ただこの使い方の大きなデメリットが1万マイルからしか交換できないこと!
実は1万マイルあれば普通に航空券と交換した方が圧倒的にお得なのです!それについては記事の後半で解説します。
ANA SKYポイントと交換する
ANAマイレージプログラムに参加している人であれば「ANA SKYコイン」と交換する方法が最も手っ取り早いです。
ANA SKYコインとはわかりやすく言えば、ANAウェブサイトで航空券や旅行商品のお支払いに10コイン単位(10円分相当)でご利用いただける電子クーポンです。
10000マイル以上の交換では最大で1マイルが1.7倍のレートになるのが魅力です!
詳しくはANA SKY コインをご覧ください!
Pontaポイントと交換する
Pontaと言えばローソンでお馴染みのポイントカートですが、実はJALのマイレージと相性がいいです!
ファミマのTポイントとあんま変わんないんじゃ?と思いがちですが、こちらのメリットとしては3000マイルから交換できるということ!
またJMBの会員に加盟しているのなら2000マイルから交換できます。
1万マイルも貯めなきゃいけないTポイントに比べると、ハードルは低いです。かなりお得ですね。
JAL限定の方法ですが、ローソンとJALの併用はなかなかアリな選択肢だと思います。
またその他にもJALのマイルでは『JMB旅プラスご利用マイル』と言って1000マイルから交換できるサービスもあります。
詳しくはJAL マイレージバンクをご覧ください!
航空券の購入が最もお得!
しかしここまで説明しておいてなんですが、実はマイルは航空券の購入で使うのが最も還元率が高くてお得なのです!
これまで説明したポイントへの交換のレートは「1マイル=1ポイント=1円」というレートがほとんどでした。
以下に2種類の航空券の値段を、通常の手段で購入する場合と、マイルで購入する場合に分けてどれだけ価値が高いかを比較します。
- 例1:国内線の「東京-大阪」の区間の往復の航空券の値段は、ANAで25000円、JALで18000円
- 例2:国際線の「東京-ハワイ」の区間の往復の航空券の値段は、ANAで92000円、JALで105000円
マイルで購入するとそれぞれ12000マイル、つまり1マイルにつきANAなら2円、JALなら1.5円の価値がある。
マイルで購入するとそれぞれ40000マイル、つまり1マイルにつきANAなら2円、JALなら1.5円の価値がある。
こんな感じになりますがいかがでしょう?
明らかにマイルを航空券の購入に使った方がお得ですよね?
国際線に至っては半額かそれ以下の値段で航空券を購入できると言っても過言ではありません!
また上で紹介した例は全てエコノミークラスの座席です。
ビジネスクラスやファーストクラスではこれよりさらに値段が上がるのですが、やはりマイルを使って購入することで通常の値段より遥かに安上がりになります。
国際線で「成田-ニューヨーク」の区間の往復の航空券の値段はファーストクラスだとゆうに200万円近くかかるのですが、マイルだと15万マイルの消費で済みます。
単純計算で「1マイル=13.5円」となります。15万マイルも貯めるのは大変かもしれませんが、これがマイレージプログラムの最大の魅力といっても過言ではありません。
他のポイントに交換してしまうと実質「1マイル=1円」になってしまうから、いかに非効率で還元率が悪いかは明らかですね。
マイルには有効期限がある!
ここまでの説明でマイルを航空券の購入以外で使うのは本当に損だとご理解いただけたと思います。
ただANAとJALのマイレージプログラムの欠点と言われるのが、貯めたマイルの有効期限が3年と定められているということです。
無期限になっている「デルタ航空」や「ユナイテッド航空」に比べると、どうしても見劣りしてしまいがちですね。
つまり2年11ヶ月前に貯まっていたマイルは後1ヶ月もすれば失効して使えなくなるのです。
しかしANAにしろJALにしろ、マイルを航空券の購入に使うには最低でも5000マイルは貯まっている必要があります。
失効を目の前にして5000マイルも届いていないというのはなんとも歯がゆいですよね(;-_-)
この場合は何かしらマイレージプログラムのショッピングを利用するか、飛行機に乗るかして無理矢理にでも5000マイルに届くようにするか、別のポイントに置き換えるかしかないでしょう。
ただ「各提携会社のポイントと交換する」の章でも触れたように、TポイントやEdyなどのポイントに置き換えるにも1万マイルは最低でも必要です。
となると残った手段は、
- ANA SKYコインと交換する(ANA限定)
- Pontaポイントと交換する(JAL限定)
の2つしかありません。
個人的には1マイル単位で交換できるANA SKYコインの方が利便性も高いと思います。JALだと999マイル以下だと、どう足掻いても交換できません。
よって1マイルでも無駄にしたくない人にはANAの方がいいでしょう。
ただ注意すべきは交換したANA SKYコインにも有効期限があることです。有効期限は交換月より12ヶ月目の末日になるので、実質マイルの有効期限を1年延ばしたような形になります。
因みに効率よくマイルを貯めればどういった方法がいいのか?それについては以下の記事をぜひご覧ください!
陸マイラー初心者必見!効率のよい貯め方・有効なカードとは?
もしくは欲張ってビジネスクラスやファーストクラスの国際線の座席を狙いたいと思って、何十万も貯めるぞ!
と意気込むと有効期限があっという間に過ぎて痛い目を見ますよ。
有効期限が3年だということは常に気にするようにしましょう、そうしないと立派な陸マイラーにはなれません(笑)
まとめ
凄い長くなりましたが最後までご覧いただきありがとうございます!
では改めて今回の内容をまとめさせてもらいます。
- Tポイント経由でマイルを現金に換えられるが手数料が15%かかる!
- JRキューポとTポイント経由でマイルを現金に換えられるが手数料が10%かかる!
- 現金と交換するのではなく、各提携会社のポイントと交換することで現金とほぼ同じ扱いができる!
- マイルは結局航空券の購入に使うのが最も還元率が高くてお得!
- 3年間で5000マイルも貯まらなかった時はANA SKYコインやPontaと交換するのがベター!
マイルを現金と交換するのはなんだかんだで損が大きくてオススメできません。ポイントと交換する手もなくはないですが、それでも航空券の還元率に比べると低すぎますね。
そもそも飛行機に乗る頻度が少ない人にとっては、いくらファーストクラスが安くなるとは言え、マイレージプログラムは相性が良くないと言えます。
間違ってもマイルを現金とほぼ同じように扱えるじゃん!なんていう考えは抱かない方がいいでしょう。