12月頃になると毎年日本では各地でクリスマスモードになります。
といっても日本では専ら恋人同士がイチャイチャするようなイベントに化しているような気がします。そして決まってクリスマスソングも所々で流れます。
みなさんの定番のクリスマスソングと言えば何でしょうか?
一番定番なのはやはり山下達郎の『クリスマス・イヴ』になりますかね。
「きっと君はこない~♪ 一人きりのクリスマス・イブ♪」
というフレーズはそこらかしこで流れます、若年層から年配まで多くの人が知っています。どことなく独身男性の鬱気分を表しているようで切ない感じです。
しかし今回筆者が紹介するクリスマス・ソングは言わずと知れた大物ロックバンドB’zの名曲いつかのメリークリスマスです。
30~40代の人であれば知っている人は多いでしょう。発売されたのが今から25年も前になりますが、やはりクリスマスの名曲として知られています。
これまでにも浜崎あゆみやGackt、安室奈美恵、平井堅、TAKAHIRO(EXILE)などといった多くの有名アーティストにも歌われています。
筆者もクリスマスの時季には決まってこの曲を聴きます、といっても独身ですがね(;^^)
ただ10~20代の年頃の人だと知らない人も多いかもしれませんので、今回は改めてこの曲について歌詞の意味や、アレンジヴァージョンなどを詳しく紹介していきます!
いつかのメリークリスマスってどんな曲?
この曲は1992年にB’zが発売したミニアルバム『FRIENDS』に最初に収録されました。せっかくなので商品リンクを載せておきます。
ミニアルバムと言う形式で発売された作品ですが、売上はミリオンセールを記録しています。ロック調の曲は一切入っておらず全てバラード曲となっています。
収録されている曲で最も有名なのが、今回紹介する「いつかのメリークリスマス」ですね!
クリスマスの名曲としてすっかりお馴染みとなりましたが、改めて歌詞の意味について説明しますと、男女の恋愛に関してのストーリーです。
さらに後で詳しく解説しますが、最終的に2人の男女は失恋してしまったことも伺えます。
一体どうして失恋しまったのか?詳しく探っていきましょう。
歌詞の意味をじっくりと考えよう!
「いつかのメリークリスマス」の歌詞はどんな意味が込められたストーリーなのか?
筆者は既に丸暗記しているほどこの曲を聴いていますが、改めていい歌だなと思います。
特に素晴らしいのは歌詞ですが、全体を通してみると明らかに男女の恋愛に関してのストーリーを描いています。
※歌詞について知りたい方は以下のページをご覧ください!
いつかのメリークリスマス B’z 歌詞情報 – うたまっぷ 歌詞無料検索
ストーリーを要約!
まずは歌詞のストーリーを要約してみます。
12月になり待ち中はすっかりクリスマスムードになった。
主人公(僕)は彼女が欲しがっていた椅子を買い、電車の中で一人幸せな気分に浸った。
サビ:幸せだった頃(彼女と付き合っていた頃)を回想するシーン
ただがむしゃらに夢を追いかけていたが、いつか喜びも悲しみも全部分かち合って、幸せになるだろうと思っていた。
プレゼントを持って帰宅すると、彼女が料理を作っていた。
誇らしげにプレゼントを渡すと彼女は心から喜んで、僕たちは抱き合った。
サビ:同じく回想シーン
彼女がいなくなることを初めて怖いと思った。
ローソクの火を見ながら、彼女と別れてしまうと悟って泣いた。
サビ:同じく回想シーン
彼女と別れた後、プレゼントを抱えて家に帰る人を見て、昔の僕と重ね合わせている。
Aメロで描かれてるのは彼女のためにプレゼントを買って、電車の中でそわそわする男性です。クリスマスの時期になると、そういった光景を目にする機会も多くなります。
やっぱりサプライズとしてプレゼントするというのは昔からの風物詩です。
またBメロで彼女に椅子を渡すのですが、ここで「なぜ椅子?」と思いますよね?
クリスマスプレゼントに椅子を渡すだなんて、正直かなり珍しいと思います。
ただの飾り物では飾られるだけでその後見向きもされなくなります。
そこで生活の中で座るために絶対に必要な椅子を渡すことで、嫌でも自分の渡したプレゼントは無駄じゃないということを強調したかったのではないでしょうか?
座る度に
「この椅子はあの人がくれた椅子だ。大切にしよう。」
と思って使ってくれますから。
こんな椅子でも喜んでくれる、しかも自分のために料理も作ってくれていた。
まさに幸せなカップルそのものですね♪
しかし幸せ過ぎる故に、いざ別れてしまったらと考えると怖くなってしまいますね。
君がいなくなることを 初めて怖いと思った
というフレーズは確かに幸せだけど、その幸せはいつまでも続かないのでは?
そんな不安な心理を描いていますが、この予感は悪いことに的中してしまうようです。
2人の男女は失恋した?
サビに出てくる
いつまでも手を繋いで いられるような気がしていた
また最後の方の部分で出てくる
何故だかわからず泣いた
などというフレーズから察するに、最終的には二人の男女は失恋をして別れてしまったということが読み取れます。
別れたとは一言も表現されていませんが、幸せな時にもいつか離れてしまうと主人公の男性がどこかで悟っているのがわかります。
別れた原因はいろいろあるかもしれません。
気になるフレーズと言えばサビの中に出てくる
何もかもがきらめいて がむしゃらに夢を追いかけた
の部分です。
このフレーズから察するに、“僕”はひたすら夢に向かっていただけなのではないでしょうか?
例えば受験生やスポーツ選手、さらにビジネスマンなど、とにかく成果を出すためにひたすら努力する人のことを考えてみると、やはり恋愛そっちのけでどうしても自分の夢に固執してしまいがちです。
そうした姿勢は確かに素晴らしいですが、恋する女性から見るとどうしても自分への関心度が低くなったと感じられがちです。
すると徐々に女性からも、さらに自分自身も恋の意識が薄れていき、次第に別れてしまったということでしょうか?
もしくは就職で上京する過程で自然と別れたのか、お互いに別の恋人ができたとも言えます。
ただ一つだけ言えるのは最後は現在形で締めくくっていることで、これまでの恋の思い出を振り返っていることです。
立ち止まってる僕のそばを 誰かが足早に
通り過ぎる 荷物を抱え 幸せそうな顔で
というのは、あの頃の僕を思い出しています。
アルバムの中での立ち位置は?
この曲はミニアルバム『FRIENDS』の第1曲目にあたりますが、先ほども少し紹介したようにこのアルバム自体が一つの男女の恋の物語を描いたコンセプトアルバムになっています。
内容は回想・再会・葛藤・解決の4シーンから成っていて、「いつかのメリークリスマス」はまさに回想を表しているのです。
別れた男女はその後の3曲(「僕の罪」、「恋じゃなくなる日」、「どうしても君を失いたくない」)で再会してヨリを戻そうとしますが、再び別れて結局恋愛関係ではなく友達(FRIENDS)の関係に落ち着いて人生を送っていきます。
ストーリーの流れをもっと具体的に解説しますと、
- 僕の罪:一度別れた彼女と再会したが、実は付き合っている男性がいた。そのことを知らずに好きでいた僕に対しての罪悪感を描いている
- 恋じゃなくなる日:彼女が別の男性と付き合っているために決して昔と同じじゃない、そのことについて葛藤している
- どうしても君を失いたくない:一度愛した女性と別れてしまうのは仕方ないことだが、それでもやはり失いたくないと決意し、再び友達同士でやり直すことで解決する
という感じになります。
コンセプトアルバムなだけに非常に凝った内容と言えます。
1曲だけでも素晴らしいですが、全体を通してみると改めて作詞した稲葉さんの恋愛観の深さを読み取れますね!
おまけ:いろいろなヴァージョンがある?
B’zの「いつかのメリークリスマス」は1992年のアルバム『FRIENDS』に収録されているのが原曲でこれが最もよく知られています。しかし実は本家B’zによって様々にアレンジされたヴァージョンがあるのをご存知でしょうか?
最初に発表されてから10年経過して発売されたB’zのバラードベストアルバム『The Ballads ~Love & B’z~』の最後の方に隠しトラックとして収録されています。
公表もされていないので正式タイトルは不明ですが、原曲よりもややポップな曲調になっていて個人的にはかなり気に入っています。
またこの他にも2004年に放送されたテレビ番組『恋するハニカミ!』にてアレンジされたヴァージョンもあって、2005年のベストアルバム『B’z The Best “Pleasure Ⅱ”』に収録されています。
まとめ
今回は名曲B’zの歌詞のストーリーとアレンジ曲について解説してみました。
B’zといえば夏をモチーフにした名曲が多くライブも夏の時期に多いのですが、バラードも何気に名曲が多いです。ライブでは演奏される機会が少ないので、この曲を歌うB’zが生で歌うシーンは非常に貴重です。
B’zはテレビ朝日の『ミュージックステーション』にたまに出演していますが、なかなか見たことはないですね(;^^)
個人的に凄く気に入っている曲なのでやや長い記事になりましたが、これでさらに興味をもっていただければ幸いです♪
この他にも「もう一度キスしたかった」、「ALONE」、「OCEAN」、「TIME」、「Everlasting」などバラードの名曲が非常に多いです。
デビュー30周年を迎え長いキャリアを誇る彼らですが、まだまだ現役で活躍中なのは本当に凄いです! 今後もさらなる飛躍を期待したいところですね♪