中華料理として大人気なスープ系のメニューが「フカヒレスープ」ですね。
サメのヒレを乾燥させた食材を使った料理でお馴染みで、濃厚な味わいがたまりませんよね!
では問題です、この「フカヒレ」を漢字でどう書くかわかりますか?
うーん何だろう、そのまんま「深鰭」じゃない?
いやいや「麩加鰭」じゃないかな?
いろいろ考えつきそうですが、どうもかなり難しい表記になるみたいです。
中華料理が大好きな人でも「フカヒレ」を漢字で書く機会は少ないと思います。
今回は「フカヒレ」の漢字表記を詳しく見ていきましょう!
中国語表記は日本語表記と全然違っているみたいだ
「フカヒレ」を漢字で書くとどうなる?
それでは正解の発表です。「フカヒレ」を漢字で書くと、こうなります。
あれれ、こんなの全然読めそうにないぞ
漢字に直すと「フカヒレ」は漢字2文字になります。
しかし改めて見ると、凄く難しい漢字ですよね。「鱶鰭」という漢字の意味と由来を詳しく見ていきましょう!
「鱶鰭」の由来は「サメ」?
「フカヒレ」を漢字で書くと「鱶鰭」となります。
「フカヒレ」とは冒頭でも説明したように、サメのヒレを乾燥させた食材となります。
しかしここで疑問に思う人も出てくるでしょう。
「サメ」なら漢字の「鮫」じゃないのか?
確かに、「サメ」は漢字で「鮫」と書きます。だから「鱶鰭」ではなく、「鮫鰭」と書いてもよさそうな気がしなくもないです。
「鱶(フカ)」はサメの別名?
「鱶鰭」の「鱶」という漢字を辞書で調べたらこう書かれていました。
①ふか。サメ類の大形のもの。 ②ひもの。干し魚。
引用元:goo辞書
このように「鱶」は「サメ類」としての意味があります。
実は「鱶」という漢字自体は、かなり昔に中国から伝わりました。
元々は「干物、干した魚」という意味があったわけですが、この漢字が日本に伝来したあと、日本独自の意味を持ちました。
今でも大型のサメを一般化して指す場合に用います。
「フカ」というのは、「海の深いところに棲む」という意味に由来し、「深見魚」を略した名称という説があります。
「サメ」は浅瀬ではなく、深海でも生息できる生き物なので、こういった名称が付けられたのも頷けます。
またサメは魚類なので卵を生むわけですが、実はメス親が卵を胎内で孵化させて生む生態をしています。
「鱶」の右側をよく見て下さい。漢字の「養」がありますね。
つまり「子を養う魚」という意味合いから、「鱶」という漢字で「サメ」を意味する、という説もあります。
「フカヒレ」の中国語とは?
ここまでは「フカヒレ」の漢字表記を紹介してきましたが、中国語表記も気になりますね。
実は中国語だとかなり意外な表記になり、「魚翅」と書きます。
発音もかなり変わっていて、「ユイチー」となります。
使われるサメはアオザメやヨシキリザメ、メジロザメなどの尾と背中と胸の鰭です。
因みに「サメ」の中国語表記は「鲨鱼」、発音は「シャーユー」です。
中国語で「翅」は「魚のヒレ」という意味があるよ
まとめ
今回は「フカヒレ」の漢字表記の紹介でした。それでは内容をおさらいしましょう!
- 「フカヒレ」を漢字で書くと「鱶鰭」
- 「フカヒレ」の意味は「サメの鰭」、「鱶(フカ)」はサメの別名
- 「フカヒレ」を中国語で書くと「魚翅」、発音は「ユイチー」
中華料理店で注文したい際は「鱶鰭」ではなく「魚翅(ユイチー)」という表記を見つけましょう!
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