バフデバフ、この2つの単語を聞いたことがありますか?

「ある」と答えた人は、恐らくソシャゲかゲームにある程度精通している人でしょう。

「このステージのボスはデバフを使ってくるから、ちゃんとバフで対処ね」というやり取りがオンラインゲームのチャットで見られたりします。

鳩弟子鳩弟子

確かによく聞くけど、ちゃんとした意味を把握してなかったな

鷲弟子鷲弟子

そもそもこれって英語なのか?

改めてこの2つの単語の意味の違い、そしていつから使われるようになったかを詳しく掘り下げていきます!

フクロウ教授フクロウ教授

たった一文字しか違わないけど、意味は正反対だよ!

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「バフ」と「デバフ」の違いとは?

それでは結論から言います。バフデバフ、2つの意味の違いを一言で説明するとこうなります。

  • バフ:キャラもしくは敵モンスターのステータスや能力をアップさせること
  • デバフ:キャラもしくは敵モンスターのステータスや能力をダウンさせること



たったこれだけの違いですが、簡単に言うとバフはステータスアップ(あるいは単に強化)、デバフはステータスダウン(あるいは単に弱体化)、2つは意味が正反対です。

ステータスはいろいろありますが、具体的には攻撃力、防御力、移動速度、魔力、回避率、体力、回復速度などがあり、それらを敵との戦闘中で強化(あるいは弱体化)させるときに、バフ(デバフ)をかけると言います。

バフ(デバフ)を発動させるには、様々な手段がありそれこそゲームごとで異なります。

一般的にはキャラクターが習得している特殊技や魔法を発動させてかけるパターンが多いですが、ほかにはアイテムの使用や、さらに召喚獣を呼びだすことでかけることもできます。

ではここからは「バフ」と「デバフ」、それぞれの由来について、語源となる英語の単語から解説していきます。

「バフ」とは?

バフというのは、英単語の「buff」から来ています。

名詞の意味は「もみ革、素肌」となりますが、動詞で用いる「磨く、研磨する」から来ています。

この意味で用いればしっくり来るようになります。

ステータスや能力を磨く、研磨する⇛ステータスや能力を向上させる

と繋がります。


ただほかにも「buffer」という単語から来ているという説もあります。

英単語の「buffer」は意味が「緩衝を和らげる、減らす(もの)」で、これがどうしてステータスアップに繋がるかは少し不明ですが、実は意外な説もあるのです。

それについては後述します。

バフの具体例は?

バフの効果を持つ魔法やスキルは現在様々なゲームで登場します。

代表的なのが、ドラクエシリーズで言うところのバイキルト、効果は攻撃力アップでボス戦などで大活躍します。

ほかには味方全員の防御を挙げるスクルト、味方全員の素早さを上げるピオリムなどもあります。


ほかのゲームで例えると、ファイナルファンタジーのプロテス(防御力アップ)、ヘイスト(素早さアップ)などが代表例でしょう。

バフの類義語とは?

実は「バフ」という言葉には類義語が存在していて、それが「エンハンス(enhance)」という単語です。

こちらの英単語の方が多分わかりやすいです。意味は「(能力などを)高める、増加させる」なので、「バフ」の代用語として用いられます。

「バフ」という言葉は非常に口語的で、ややネットスラング的な感じが強いので、よりわかりやすく一般向けに伝えたいならこっちを用いたほうがいいかもしれません。

ただそれ以上に「バフ」という言葉が、ゲーム好きの間で浸透しすぎたこともあり、「エンハンス」という単語を使う人はほぼいないですね。


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「デバフ」とは?

次に「デバフ」について解説します。

こちらは先程紹介した「バフ」に「デ」がくっついただけですね。

つまり「デ・バフ」と考えるようにします。


くっついた「デ」というのは、これも英単語の一種で否定・打ち消し・反転を意味する接頭辞です。

de・buff⇛「ステータスや能力を磨く、研磨する」を反転させる⇛ステータスや能力を下げる

向上させるの反対だから、下降させるとなるわけです。

フクロウ教授フクロウ教授

「de」がつく英単語の例として「deny=否定する」、「deactivate=非活性化する」があるよ。確かに否定的だね

デバフの具体例は?

デバフの具体例ですが、これもやはりドラクエで例えるようにしましょう。

最もよく使うデバフ呪文がルカナン、これは敵全員の守備力を下げるもので、やはりボス戦などでよく使います。

またスクルトを多用する敵モンスターもよくいるので、それの対抗策として使用することも多いです。

やはりファイナルファンタジーにも同じような魔法はあります。代表例としてはスロウ(敵の素早さダウン)、ドンアク(行動不能にさせる)などですね。

デバフの類義語は?

実はデバフにもバフと同様類義語が存在しています。

その類義語とは「ナーフ」、英語で「Nerf」と書きますが、実はデバフとは厳密に違っている点があります。

その違いとは、「デバフ」はあくまで戦闘中のみの弱体化作用に留まるに対し、「ナーフ」は運営会社によってキャラや武器の性能が弱体化されてしまうという点です。


つまり戦闘中ではなく、常時強制的にステータスを引き下げられるということ!

恐らく「下方修正」という言葉を使った方がわかりやすいでしょう。

Nerfという英単語は「弱体化する」という意味合いもありますが、実は「おもちゃの銃」という意味もあります。


ゲーム内の武器が弱体化した様を「本物の銃がおもちゃの銃になった」と喩えていることから派生したネットスラングです。

ただしバフやデバフと比べると、やや浸透具合が低いように感じました。わかりやすく言うなら「下方修正」でいいでしょう。

鳩弟子鳩弟子

高難易度のボスのHPがナーフ化してくれるのは嬉しいけどね


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バフ・デバフはいつから使われるようになった?

今やステータスアップとダウンを指す用語として一般に定着した2つの単語ですが、そもそもいつ頃から使われるようになったのでしょうか?

この2つの用語を聞く機会が最も多いのが、ソシャゲとオンラインゲームをプレイしている時でしょう。


特にソシャゲはパズドラやモンストなど、2010年代前半からサービスを開始して、今でも人気を誇っているタイトルが多いですよね。

これらのゲームで「スキル」あるいは「ストライクショット」と呼ばれるコマンドがあり、それらを使って味方全員のステータスをアップさせるプレイスタイルが主流となりました。

同時に敵のステータスをダウンさせるデバフも重要なプレイスタイルとなっていきます。


しかし私も長年ソシャゲに精通していますが、どうも2010年代からバフとかデバフという言葉を使っていた人は多かったですね。

実はスマホが普及する前、既にこの言葉の源流とも言えるゲームが存在していたのです。


それが1999年にアメリカでサービス開始した『エバークエスト』というMMORPGで、このゲーム内で使われていたある補助魔法が由来とされています。

その補助魔法の名前が「Buffer」と言って、キャラクターの最大HPを増加させる効果を持っていました。まさにバフですね。

この「Buffer」という魔法の名前を受けて、ほかの補助魔法もBufferと呼ばれるようになり、それが略されて「buff」になったという説があります。


しかしこれはあくまで一説に過ぎません。

先程も説明したように「buff」という言葉自体に「磨き上げる」という意味合いがあるので、それが由来と考えるのも自然です。

であるならば、『エバークエスト』というゲームが流行る前でも使われてもおかしくないように思えますが、現在のところ『エバークエスト』以前の使用例は見つかっていません。

鷲弟子鷲弟子

そう考えると、「Buffer」説がやや有力かも?

まとめ

今回はバフとデバフの違いについて解説してきました。それではまとめといきましょう!

  • バフはステータスや能力の強化、デバフはステータスや能力の弱体化
  • バフは英語で「buff」、「buffer」が由来とする説もある
  • バフの類義語は「エンハンス(enhance)」、デバフの類義語は「ナーフ(nerf)」
  • バフとデバフが使われ始めたのは、アメリカのMMORPG『エバークエスト』からというのが有力な説



やはりというか、ゲーム好きな間では通じやすい単語と言えますが、ゲームにあまり精通しない一般向けな表現でないような気がします。

もしゲームに全く興味がない知り合いや友人にわかりやすく伝えるとしたら、「強化」と「弱体化」と日本語で伝えてあげましょう。

フクロウ教授3

ゲームのバフではなく、勉強して自分の成績をバフし続けよう!

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