4月の下旬から5月上旬にかけてのゴールデンウィークは皆待ち望む大連休です。今年のゴールデンウィークの予定はお決まりでしょうか?
大連休なので国内旅行も検討している人も多いと思いますが、ゴールデンウィークの定番イベントとして福岡の博多どんたくがあります。
筆者も何度か観に行ったことはありますが、本当に盛り上がるイベントで混雑も激しいです。毎年5月3日と5月4日に開催されますが、超人気で多くの人が訪れるので交通規制も敷かれます。
しかし大人気のイベントではあるものの、なぜか毎年のように囁かれているのが、
どんたくは雨が降りやすい!
というジンクスです。
かくいう筆者も福岡出身で、毎年どんたくのニュースを見るのですが、確かに雨が多いなぁという印象はあります。
果たして本当にどんたくの日は雨が降りやすいのでしょうか?
過去のデータを参照に改めて検証してきたいと思います!
どんたくの雨のジンクスとは?
博多どんたくとは福岡県福岡市博多区で毎年5月の3日と4日に開催される大きな祭りです。観客動員数は例年約200万人と言われていて、国内最大級のお祭りとなっています。
大きなお祭りですが、どんたくの日は雨の特異日としても知られています。例年雨が降りやすい日と言われていますが、具体的にどのくらいの確率かと言われますと
だいたい2~3年に1回の確率で雨が降る!
と思ってもらえれば幸いです。
因みにどんたくは5月3日と4日の2日間開催されますが、どちらか1日でも雨が降ればジンクス発動、と考えるようにします。
では本当にどんたくは雨が降りやすいと言えるのか、ここからは少し具体的なデータを基に考察していきましょう!
過去62年分のデータを参照しよう!
ちょっと古いデータになりますが、戦後初めて実施された1946年から2007年までの博多どんたくの開催日の降水データをまとめた表のページがありましたので、そちらを参照すると、
- 開催日数合計(1年で2日分):128日
- 雨が降らなかった日:72日(56.3%)
- 雨が降った日:56日(43.7%)
となります。日数だけで換算するなら、雨が降らなかった日の方が多いですね。
しかしもっと細かく分析してみると、
- 2日の開催日で両方とも雨だった年:16回
- 2日の開催日のどっちかが雨だった年:22回
ということがわかります。
つまり1946年から2007年までの62回の内、雨が降らなかった年は
62-38=24(回)
で、確率で表しますと、38.7%となります。
残りの約61%は「雨が降った」年となるので、「どんたく=雨」というジンクスはあながち間違ってはいないのです。
なぜここまでどんたくの日(正確には5月の上旬)に雨が降りやすいのかは、詳しくはわかりません。
しいて言うなら、西日本の中でも比較的梅雨入りが早い、ということが関係しているのでしょうか?
ここ最近のデータはどうなっている?
先ほど紹介したデータはやや古いデータでした。
でもみなさんが知りたいのはやっぱり最近のデータですよね。ということで直近20年間のデータを参照にした、雨の降り方の変化を解説します。
僕自身福岡出身なので良く感じているのですが、ここ10年の間は晴れの日が多くなった気がします。
特に2日目にあたる5月4日は「晴れ」というパターンが多いですね、2010年以降は雨はほぼ降っていません。
ただ逆に1日目の5月3日は相変わらず降りやすいようです。
2015年からは3年連続で降り続けて、特に2016年は午前9時、2017年に至っては午後3時頃に急に雲行きが怪しくなって雷を伴う激しい雨になりました。
2年連続で1日目で激しい雨が降って、予定されていたパレードも中止に追い込まれました。
しかし調べてみましたら14年前にも2年連続でパレードが中止になっていたんですね。この影響で、「どんたく=雨」というイメージが強くなりました。
雨天の時は中止なの?
基本的にどんたくは雨天でも決行されるイベントです。雷を伴う激しい雨でもない限り中止に追い込まれることはありません。
2016年と2017年は確かに豪雨の影響で、一部の行事が中止に追い込まれましたが、どんたく自体が中止になることはほぼありません。
1年に一度のイベントですし、ゴールデンウィーク中のイベントで大きな経済効果が見込めるため、安易に中止というわけにはいきません。
もちろん雨が降ると濡れやすいため、傘やレインコートの準備は必須です。事前に天気予報や演舞台の開催情報も確認しましょう。
ただしどんたくというイベントは本当に来場客数が多いため、傘をさすと周りの人とぶつかりやすくなるので動きづらいです。そのため可能であるならレインコートを準備しましょう。
それでも濡れるのが嫌というなら、アクロス福岡や天神地下街など屋内で行われる演舞台の観覧がいいでしょう。
博多どんたくの歴史や語源を紹介!
どんたくの起源を辿ると戦国時代の文禄4年(西暦1595年)に遡ると言われていて、筑前領主の居城で博多の町人が松囃子を仕立てて年賀の祝いを行った記録があります。
実はそれ以前にも京都に松囃子の習慣がありましたが、それが博多に伝搬してオリジナルの発展を遂げたという説もあります。いずれにせよ、かなり歴史が古い祭りであることは確かです。
また博多どんたくの開催時期も戦前は今と違っていて、正月に行う年賀行事であったり、天長節を祝ったり、大正天皇や昭和天皇の即位を祝ったりという趣旨で行われていたそうです。
今のように5月3日と4日に開催するよう決まったのは、1957年に「博多どんたく松囃子港祭り振興会」が結成された時で、そこで正式に5月3日と4日に定められました。ただしこの時期はまだ5月4日は祝日という扱いではありませんでした。
当時の福岡市は今ほど人口も多くなかったので「博多どんたく」という祭りも小規模なものでした。
しかし1972年に福岡市が政令指定都市に指定され、さらに1975年には山陽新幹線が博多駅まで延伸されるようになってからは県外からの見物客も増大して、徐々に祭りの規模も大きくなっていきました。
明治時代初期には”ゾンダークの松囃子“という使い方をしていたみたいですが、これが時代を経るにつれ訛ってきて、「どんたく」となりました。
博多どんたくの日程・内容・場所は?
博多どんたくはゴールデンウィーク期間中の5月3日と4日に開催されますが、実はその前の日に当たる5月2日には前夜祭が行われます。
この前夜祭は例年福岡国際センターで午後4時30分から4時間行われます。どんたく隊の演舞のみならず、福岡親善大使の選出や、ゲスト歌手の歌謡ショーも行われます。
2016年は由紀さおりさんと安田祥子さんが招かれて歌を披露しました。
2013年には地元アイドルのHKT48も出演したことがあります。
この前夜祭に参加するには入場整理券が必要となります。値段は無料なのでどんたくのことをもっと知りたい、楽しみたいという方はぜひ参加してみて下さい。
そして5月3日から本格的に博多どんたくが始まりますが、午前10時にベイサイドプレイス博多ふ頭にて開会式典が行われます。
この博多ふ頭に行くには基本的にはバスとなりますが、福岡空港・天神・博多駅から直通のバスが出ているのでご安心ください。昼前までは博多駅前通りでどんたく隊のパレードが行われて、13時から明治通りで博多松囃子を先頭にしてパレードが19時くらいまで続くことになっています。このパレードは路上でも自由に見れます。
翌日の5月4日も基本的な流れは一緒ですが、今度はマーチングパレードも催されたり、各所の演舞台で演舞を披露したりもしますよ。
博多どんたくの混雑状況・交通規制は?
博多どんたくは毎年ゴールデンウィーク期間中ということもあり非常に多くの人が来ます。最近では県外、または外国人も増えてきたようで、そうなりますと気になるのが混雑状況ですね。
当然舞台となる福岡市には多くの人が集まりますが、福岡市といっても非常に広いので全ての区で混雑することはありませんが、少なくとも福岡市の中心部である天神と博多駅周辺は大混雑です。
県外からくる人は新幹線で博多駅を降りれば、迷うことはないと思いますが、飛行機で来た人は博多から割と離れているので混乱しやすいです。福岡空港から博多駅、または天神に行くには一番確実で早く行けるのが地下鉄です。
福岡空港を始発として5分で博多駅、11分で天神駅に到着します。ただし当日に移動するのは人が多すぎて混雑は避けられません。
故に多くの人は前日に福岡市中心部にあるビジネスホテルなどで一泊して、そのまま徒歩で博多駅、明治通りに行くようです。
また博多どんたく期間中は福岡市の中心部では交通規制が敷かれます。
こちらのページを見てもらうと、福岡市中心部の明治通りと博多駅前通りで交通規制が敷かれます。
当然この時間帯は、普通の自動車の移動は制限されますのでお気を付けください。
まとめ
今回は博多どんたくの雨のジンクス、及び日程やその他詳しいイベント情報もまとめて解説しました。
改めてまとめますが、やはりどんたくは雨が降りやすいと言えますね、特に1日目は要注意です。
この傾向が大きく変わることはほぼないでしょう。地元の人も「どんたくは雨が降りやすい」という認識が強いので、雨対策は必須と言えるでしょう。
最近だとディズニーの人気キャラクターもどんたくに参加するそうです、昔と比べてどんたくも国際化してきましたね。もしかして国内だけでなく、海外でも注目を浴びているかもしれません。
子どもから大人まで楽しめるビッグイベントのどんたく、一年に一度なのでぜひ思う存分楽しみましょう!