現在では様々な電子データを小さな外部メモリに保存する人が増えてきました。

仕事上の大事なデータも然りですが、プライベートで撮影した動画や写真、作成したイラスト、録音した音声、大学に出すレポートの類など、ほぼ全て小型のUSBメモリやSDカードに保存すれば手軽に持ち運びができます。

最近僕が気に入っているのはSDカードですね。

これなんかはデジタルカメラに入れることも可能ですが、ダイソーなどで買えるカードリーダーさえあれば、USB接続できる様々な機器にも使えます。


だけどこのSDカードはよく見たらSDHCSDXCの2種類があります。

僕は2種類保有してるんですが、一体この2種類ってどう違うんでしょうか?

違いや使い分けについて詳しく調べてみたので、ぜひご覧ください!

フクロウ教授3

アルファベットで「H」と「X」と一文字違うだけだけど、どういう区分になっているのかな?

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SDHCとSDXCの違いって何?

まずSDHCとSDXCの2つのメモリーカードは、ともに四角形のSDカードという点では共通です。

大きさは縦が約30㎜、横が約25㎜、表側に記憶容量と転送速度が記載されています。

そして左上にはロック機能のついたツマミがあるのですが、これを下側にスライドさせればデータの削除と上書きを禁止できるようになっています。

使い方についても、同じメモリーカードなので動画や音楽、画像などの電子データを保存する点でもやはり同じです。


では違いは何かと言いますと、記憶容量にあります!

簡単に言えば、

記憶容量が32GBまでのSDカードはSDHCで、64GB以上のSDカードはSDXC

です。

これはSDカードよりもひと回り小さいmicroSDについても同じ区分になります。SDXCの方は現在では、容量1TB(テラバイト)以上のモデルもあるんです!

因みにですがSDHCとは「SD High Capacity」の略、SDXCとは「SD eXtended Capacity」の略です。SDHCは理解できますが、SDXCはどうして「SDEC」とならないのかは謎ですね。

容量が大きければより多くのデータが保存できますので、特に動画データを大量に必要な方にはSDXCの方が最適ですね。


他にもSDHCとSDXCの違いを表でまとめていますので、参考までにどうぞ!

SDHC SDXC
記憶容量 4~32GB 64GB以上
ファイルシステム 32FAT exFAT
互換性 SDメモリーカードは使える SDメモリーカードとSDHCも使える

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SDメモリーカードとは違うの?

ここで誤解しやすいのは、SDHCとSDXCの2つのメモリーカードは初期モデルであるSDメモリーカードの上位版だということ!

実はSDメモリーカードの歴史は20年近くあるのですが、初期に出てきたメモリーカードは容量2GBまでのSDメモリーカードでした。

そのため単に「SDメモリーカード(または単にSDカード)」と言った場合は、厳密には初期モデルのSDメモリーカードを指します。

容量が4GB以上のモデルはSDHC、SDXCと区別するため、初期モデルは「SDSC」と呼ぶこともあります。

フクロウ教授フクロウ教授

現在は市販のメモリーカードはほぼSDHCとSDXCの2種類になっているから、SDカードと言ってもこの2種類のどちらかと思ってもいいね。

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転送速度とは?

2つのSDメモリーカードにはそれぞれ転送速度が設定されています。

転送速度とは、SDカード対応機器とカード間のデータを転送する最低限の速度のことです。

この速度は通常カード表面に「○○MB/s」という感じで記載されています。

鳩弟子鳩弟子

1MB/s」というのは、1秒間に1MB(メガバイト)のデータを転送できるという意味だよ。

もしくはカードの種類によっては、「CLASS〇〇」という記載もされていることがあります。

僕が持っているSDHCの表面には「90MB/s」と記載されていますが、SDXCの表面には「CLASS10」と記載されています。

○○にはやはり数字が入りますが、最大で「10」が設定されています。意味としては

最低書き込み保証速度10MB/s

となります。

鶴弟子鶴弟子

「CLASS」の後に書かれている数字が、そのまま保証速度の数字と一致する形だよ。

「CLASS6」なら保証速度6MB/s、「CLASS4」なら保証速度4MB/sになります。


仮に4Kの映像やフルHDビデオカメラを保存し、読み込む際にも使いたい場合は、「CLASS10」がオススメです。

もちろんデジカメの使用や、ゲーム機でセーブデータだけを読み込みしたい人もいるかと思いますが、その場合は「CLASS6」以下でも十分使えます。

ただし現在はゲームの映像やデジタルカメラの画像も高画質化が進んでいて、どのみち大容量に対応しないといけないので、どれにも対応できる「CLASS10」が一番無難でしょう。

UHSスピードクラスとは?

通常のスピードクラスはCLASS2とCLASS4とCLASS6とCLASS10の4種類です。

これよりも上位のスピードクラスが「UHSスピードクラス」と呼ばれているもので、10MB/sと30MB/sの2種類があります。

因みにUHSとは「Ultra High Speed」の略です。

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SDHCとSDXCの互換性について!

これもファイルシステムの違いに関係するお話しなんですが、SDHCとSDXCの2種類は対応機器に若干の差が出てきます。

実はSDメモリーカードには、SDXC対応機器とSDHC対応機器の2種類があります。

仮にSDカード差込口があるからと言って、両方のカードが問題なく使えるわけではなく、以下のような互換性があります。

  • SDHC対応機器ではSDメモリーカードとSDHCが使える
  • SDXC対応機器ではSDメモリーカードとSDHCとSDXCが使える



互換とは、異なる機器でも異なる機種が問題なく使えるという意味ですが、簡単に言えば

上位モデルが使える機器なら、下位モデルも使える

という意味です。


SDメモリーカードの上位モデルはSDXC、下位モデルはSDHC、最下位モデルはSDメモリーカードですね。

あくまで記憶容量で分かれているわけですが、一番容量がでかいSDXCが使える機器なら、SDメモリーカードとSDHCの両方が使えます。

逆にSDHC対応機器だと、SDXCが対応できず使えません。


ただしどのメモリーカードも寸法と形状が同じなので、差込口があればカードを挿すこと自体は可能です。

SDHC対応機器にうっかりSDXCカードを入れることも可能ですが、大抵の場合システムエラーや「このカードは対応できていません。」というメッセージが表示されると思います。

あるいは仮に使うことができても、メーカー側も使用を推奨してはおらず、それで故障しても自己責任となるので保証が効きません。


どうしてこんな互換性が生まれたのかと言えば、SDHCとSDXCとSDメモリーカードの3種類はファイルシステムが違うことが原因にあります。

だけど難しい話になるので、ここでは技術的なお話はしないことにしましょう。

SDカード差込口があっても、SDXCが問題なく使えるわけではなく、事前にその機器が「SDXC対応機器」であることを確認する必要があるということを忘れないでください!

鷲弟子鷲弟子

数世代前の古い機器だと、初期のSDカードしか使えないというケースも十分あるね。

SDHCとSDXCの共通点、デメリットは?

2つのカードに共通しているのは、フラッシュメモリという点です。

フラッシュメモリとは簡単に言えば、電源を落としてもデータが消えずに残るメモリですが、反面データの書き込み回数の上限が少ないというデメリットもあります。

データの移行や書き込みをやりすぎると、劣化を速めてしまうのです。

これが磁気ディスクであるハードディスクに劣る点ですね。

長く使いたいなら、それこそWordやExcelといったソフトをそのままカード上で開いて保存するのではなく、一旦パソコン本体のデスクトップ上に落としてから使用した方がいいです。

この特徴は同じフラッシュメモリであるUSBと同じです。

まとめ

今回はSDHCとSDXC、合わせてSDメモリーカードとの違いについての解説でした!それでは内容を振り返りましょう。

  • SDHCは記憶容量が4~32GBまで、SDXCは記憶容量が64GB以上のモデル
  • SDメモリーカードは初期に出てきたモデルで、容量が2GBまで
  • SDカードの転送速度はカード表面に記載されている
  • CLASS10なら最低保証速度が「10MB/s」ということ
  • SDXC対応機器では全てのSDカードが対応可能だが、SDHC対応機器ではSDXCが使えない
  • SDメモリーカードはフラッシュメモリでデータの書き込み回数が少なめと限られている



SDメモリーカードも大容量化が進んでいて、現在では2TB以上のモデルもあるそうです。

また128GBのSDXCでも値段は5000円以下と、かなり安いです。いい時代になりました!

SDカードをUSB接続できる機器に使いたい場合は、SDカード差込口がない場合もあります。

そういう場合はカードリーダが必要になるのですが、何と100円ショップ大手のダイソーに売ってあるんです。SDカードマニアには持ってこいの商品ですよ!




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