見た目が桃に似た球形の果物、といえば「プラム」ですね。
ジャムやミルクソルベとして人気が高い果物ですが、漢字に直すとどう書くかわかりますか?
桃に似ている果物だから「西洋桃」かな?
これも当て字で考えて「布羅夢」かな?
たったカタカナ3文字ですが、やはり漢字だと中々思いつかないようです。ということで「プラム」の漢字を詳しく見ていきましょう!
「桃」という漢字も使うけど、たった漢字一文字でも表せるんだ
「プラム」を漢字で書くとどうなる?
「プラム」の漢字表記ですが、調べたところ候補は3つほどありました!
3つ目の「李」って、一体どういうこと?
改めて見ると、最後の一文字だけ目立ちますね。
それぞれの表記の詳しい意味と由来を探っていきましょう!
「酢桃」及び「酸桃」の意味と由来
そもそも「プラム」とは英語で「plum」と書きますが、直訳すると「西洋すもも、梅」となります。
「西洋のすもも」というわけですが、つまり「スモモ」の英語にあたるんですね。
だから「スモモ」の漢字に当たる「酢桃」及び「酸桃」が、そのまま「プラム」の漢字表記になります。
漢字の「酢」または「酸」がついているのは、「桃」に比べて酸味が強くすっぱいことが関係しています。
「スモモ」は梅と同じバラ科サクラ属の落葉小高木、その果実を意味するよ
「スモモ」の原産地は中国です、古くに日本に渡来し和歌などにも登場しています。
19世紀にはアメリカにも渡り、「ソルダム」、「サンタローザ」、「ビューティー」などの品種として改良され、それが再び日本に渡りましたが、その際には英語名の「プラム」として輸入されました。
日本の「スモモ」は海外と区別するため、「Asian plum」または「Japanese plum」とも呼ばれます。
「李」の由来とは?
次は「李」の表記について触れます。
この表記ですが、音読みだと「リ」と読み、よく朝鮮半島の人の名字に用いられる漢字です。
しかし実は漢字としては、一文字で「スモモ」の意味があります。
これは意外な事実なので知っている人も少ないかも知れませんが、「李」とは会意文字の一種で、象形文字の「木」と同じく象形文字の「子」が合わさってできた文字です。
つまり、「木が子を生む」という意味が込められています。「スモモ」は木から実るからまさに「木が生む」果実なので、「李」という漢字になったわけです。
「李」は人名用漢字としても使えるよ、読みはもちろん「スモモ」だ
「プルーン」との違いは?
「プラム」と似た果物として「プルーン」があります。
語感も似ていますが、改めて違いを簡単に述べますと、
- 日本産のスモモを「プラム」
- 西洋すももを「プルーン」
としています、すももである点は共通です。
つまり「プルーン」を漢字で書くとするなら、「西洋李」となります。
また「プルーン」は特にドライフルーツとしてよく利用されているのも特徴です。日本でも近年になって豊富な食物繊維と、鉄分、ミネラルが含まれるということで健康と美容の両面から摂取する人が増えてきました。
「プラム」の中国語は?
「プラム」の日本語としての漢字表記を見てきましたが、やはり中国語での表記も気になりますね。
中国語では「プラム」は「李子」または「洋李」と表記します。
日本に渡来した時、既に「李」一文字で表されていましたが、由来は中国語だったわけです。
因みに発音についてはそれぞれ
- 「李子」が「リーツィー」
- 「洋李」が「ヤンリー」
となります。
まとめ
今回は「プラム」の漢字表記の紹介でした。では総まとめです。
- 「プラム」の漢字は「酢桃」と「酸桃」と「李」の3つある
- 「プラム」の日本語としての意味は「西洋すもも、梅」
- 「酢酸」または「酸桃」の由来は「酸っぱい桃」から
- 「李」は一文字で「スモモ」と読む、由来は「木が子を生む」から
- 「プラム」は中国語で「李子」、または「洋李」、発音は「リーツィー」と「ヤンリー」
今回は以上です、最後までご覧いただきありがとうございます。
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