普段の洗い物で皆さんがよく使うスポンジは何でしょうか?

例えば筆者はコップや水筒についた茶渋を落とすのに、ダイソーなどで手軽に買える白い長方形のスポンジを使うことがあります。





その白い長方形のスポンジとは、メラミンスポンジです。

お茶好きな僕としてもよく茶渋には悩まされますが、基本的に人体に害はないので最悪落とさなくても大丈夫です。

しかし見た目が悪いのでなんとなく気持ち悪いのと、来客用に茶渋がついている湯飲みなどを出すわけにはいかないですよね(;^^)

洗剤をつけても意外と落ちにくいこの茶渋汚れですが、実はメラミンスポンジを利用すればあっという間に落ちてしまいます。

茶渋のみならず水垢も簡単に落とせるので手放せないという方も多いでしょう。

しかしメラミンスポンジの使用には注意しなければいけない点もあります。今回はメラミンスポンジの紹介と、正しい使い方・注意点についてまとめましたのでぜひご覧ください!
 

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メラミンスポンジとは?

メラミンスポンジの正しい使い方について学ぶ前に、まずはメラミンスポンジの基本的なことから紹介しましょう。

メラミンスポンジとは汚れを簡単に落とせるスポンジで100均にも売られており、一般的には「激落ちくん」という商品名で知られています。



ハサミでお好みのサイズに切り取って使用するタイプの商品もあれば、最初からサイコロのような形状でバラバラで売られているタイプの商品もあります。


後半でも詳しく解説しますがこのスポンジは、メラミン樹脂とホルムアルデヒドの2つの有機化合物を原料として作られています。

メラミン樹脂と聞かれてもあまりピンと来ないと思いますが、これはわかりやすく言いますと合成樹脂のことです。

この樹脂で出来たスポンジは正式にはメラミン樹脂フォームで、無数の網目構造になっていることから、研磨剤の効果もあって洗剤がなくても簡単に頑固な汚れを落とせます。


この原理のため、それまでのスポンジで落ちにくかった茶碗やマグカップなどの茶渋を落とすのに、非常に最適なスポンジと言えます。

わかりやすく言えば消しゴムのような感じです。

使い捨てスポンジではありますが、お手軽に入手できる上にその洗浄力は抜群!まさに“激落ち”ですね。


ということで「早速メラミンスポンジを使おう!」と意気込んでいる人は多いでしょうが、ちょっと待った!

洗浄力は確かに強力なのですが、正しく使わないとあまり汚れが落ちなかったり、逆に傷がついたりして後悔してしまいます。

次の章から、メラミンスポンジを正しい使い方について詳しく紹介していきますね。


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メラミンスポンジを使う上での3つの心得!

メラミンスポンジで少しでも後悔することがないようにするためにも、正しい使い方・注意点は知っておくべきです。

気を付けるべき心得とは主に以下の3点になります。

  1. 水はたっぷりと染み込ませる!
  2. 使ってはいけない材質に注意する!
  3. 皮膚や歯には絶対に使わない!



この中で2番目の「使ってはいけない材質に注意する!」には、特に気を付けるべきでしょう。

なぜメラミンスポンジで傷がつくのでしょうか?その点も踏まえて順番に詳しく解説していきます!

1.水はたっぷりと染み込ませる!

メラミンスポンジを使う上での注意点として大事なのが、使用前にはたっぷりと水を染み込ませることです。

そうしないとスポンジの表面に薄い水の膜ができず、滑らかに掃除することができません。

また汚れを削った後に出るカスを減らすためにも重要です。


磨いている時にスポンジが「キシキシッ」と音が出ていたら、水が足りていないとわかります。

さらに水を含ませるのも大事ですが、その後で絞り過ぎないことです。

絞り過ぎるとせっかく含ませた水分が全部逃げてしまいます。それでは意味がないので水滴がほんの少し落ちる程度までにしましょう。
 

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2.使ってはいけない材質に注意する!

冒頭でも解説しましたが、茶渋の汚れを効果的に落とすにはメラミンスポンジを利用するのが最も効果的です。

しかしメラミンスポンジの材質は先ほど申し上げたようにメラミンフォームという樹脂で、無数の網目構造をしています。

強度が鉄よりも固い鑢(やすり)のようなものなので、汚れだけでなく洗う材質の表面に施したコーティングまで削り落としてしまう可能性が高いです。

これはワックスを掛けたフローリングなど、柔らかい樹脂でコーティングされた物質もそうですが、他にも

  • 樹脂加工された風呂やトイレ、洗面台
  • 光沢加工されたステンレス製品
  • 曇り止め加工されたガラスの表面
  • 車の外装面
  • アクリル製品
  • 漆器類
  • アルミ系
  • 絵や文字がプリントされたり塗装された表面
  • 凸凹した表面

などに使用するのはNGだということを認識しておいてください。

例えば茶渋や水垢が付いたからと言って安易にメラミンスポンジを使ったら、その食器が実はアクリル樹脂で出来ていたり、漆器類だった場合などもありますので注意してください!

他にも電化製品の内部などは、カスが落ちると故障や感電の原因になったりするので使わないようにしましょう!


因みに合成樹脂はたくさんの種類がありますが、良く知られている所で言いますと、

  • ポリエチレン(プラスチック容器など)
  • ポリ塩化ビニル(床材など)
  • 尿素樹脂(麻雀牌など)
  • アルキド樹脂(塗料、印刷インキなど)
  • アクリル樹脂(熱帯魚用の大型水槽など)
  • テフロン(フライパンなど)
  • ABS樹脂(リコーダー、玩具系など)
  • シルバーストーン(鍋など)

などがあります。

使っても問題ない材質は?

逆にメラミンスポンジよりも硬い材質で出来た容器や、表面加工が特にされていない材質であれば使ってもOKになります。

具体的には、

  • キッチンの蛇口・水栓
  • 窓ガラス(コーティングされていない物限定)
  • 網戸や窓際
  • 湯飲みなどの陶器類
  • ステンレス製品
  • プラスチック製品(光沢のない物限定)
  • 風呂場の壁とタイル
  • 鏡(コーティングされていない物限定)
  • ガスコンロ周りなど

という感じですが、やはりコーティングされているかいないかはちゃんと見極める必要があります。

例えば学習机の上などもコーティングされていなければ、子供が書いた鉛筆やクレヨンの汚れを落とす時に使えます。

ところかまわず使うと綺麗だった容器が傷だらけになりかねないので、仮に大丈夫だったとしても力を入れすぎて磨かないようにしましょう!

汚れがひどい場合は洗剤も併用!

あまりにも汚れがひどい場合などは、メラミンスポンジだけでなく洗剤も併用すればかなり効果的です♪

例えば

  • ガスコンロ周りや換気扇の周りについた油汚れはセスキ炭酸ソーダ
  • シンクの側面は重曹
  • 洗面器などはクエン酸

などがオススメです。

ただし洗剤の中でも、塩素系の漂白剤や次亜塩素酸ナトリウムが入っている洗剤と一緒に使うのは完全NGです!

最初は綺麗になりますが、表面を溶かしてしまう恐れがあります。
 

3.皮膚や歯には絶対に使わない!

また最後に大文字で強く注意しますが、

人体に使うのは厳禁!

です。

先述しましたがメラミンスポンジは言ってみれば鑢のようなものなので、当然人体に使うと傷がつきます。

落ちにくい汚れが付いたからと言ってうっかり使うと、思った以上に硬くて痛いです(;-_-)


ただこれだと使う時に手を傷めてしまう可能性がありますね。

特に肌荒れや敏感肌の人にはしんどいです、長時間使う場合は炊事用手袋を着用した方がいいでしょう。

 
特に歯に関しては、一時期ホワイトニングと同様の効果が得られるという意味不明なデマが流行ったそうですが、綺麗にするどころか歯の表面を削ってしまいますし、スポンジの滓(かす)も口の中に入って最悪ですので絶対にやらないようにしましょう!

メラミンスポンジに毒性はあるのか?

これは少し怖い話になるかもしれませんが、「メラミンスポンジには毒性があるのでは?」という話を耳にした人もいるのではないでしょうか?

安全性について議論されるのは、少なからずメラミンスポンジの原料が関係しています。


メラミンスポンジの原料はメラミンフォームという樹脂ですが、これにはメラミンホルムアルデヒドという2種類の有機化合物の縮合によって生まれた物質です。

メラミンと言えば、一昔前に起きた中国の食品メーカーで起きた粉ミルクにメラミンを混入させた事件が有名ですが、この時のニュースで「メラミン=危険物質」という認識を抱いている人も少なからずいるでしょう。


またホルムアルデヒドと言えば、いわゆる「シックハウス症候群」の原因物質の一つとされており毒性が少なからずあります。

この2種類の物質が原料に用いられているメラミンスポンジが果たして安全なのか?と不安になる気持ちも理解できなくはないです。

しかし、この2種類の物質が化学反応によって生まれたメラミン樹脂自体は、全く違う性質の物質で毒性はありません。


さらに原料に用いられたメラミンとホルムアルデヒドの2種類の物質が残留している可能性についても、ほどんどないので問題ありません。

ホルムアルデヒドに至っては、空気中にも含まれている他、日常食べる様々な食品にも含まれており、それらの量はメラミン食器から溶出する量の何十倍もあるのです。

つまり我々人間は毎日ホルムアルデヒドを微量ながら摂取しているのです。

※これらの事柄については国際化工株式会社のウェブサイトで記載されています。



以上のことから、メラミンスポンジの毒性は心配する必要はありません。

そもそもメラミン樹脂自体、メラミン食器にも用いられています。こちらは1938年からで、学校や病院、福祉施設などで広く生活に溶け込んでいるのです。

ここまで長年使われたメラミン食器が、今更危険だというのも無理がありますね。それと同じでメラミンスポンジまで拡大解釈することはできないでしょう。ただしメラミン食器は合成樹脂なので、洗う時にメラミンスポンジは避けましょう。
 

まとめ

最後になりますが、今回の記事の内容を改めてまとめます。

茶渋や水垢にはメラミンスポンジを使うのが効果的でしょう。特に陶器類やプラスチック・ステンレス製品、風呂場のタイル、キッチンの蛇口などには、メラミンスポンジがおすすめです!

しかしそれ以外の樹脂加工された製品や、光沢のあるプラスチック製品の容器には使わないようにすること!

もちろん人体などに使用するのはもっての外です!

正しい使い方は最低でも心掛けてメラミンスポンジだけに頼り過ぎないようにしましょう!


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