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宵の明星と明けの明星の違いとは?順番と周期についても把握しよう!

投稿日:2018年8月30日 更新日:

夜空で見える代表的な天体といえばご存知月と太陽ですが、それ以外の天体で最も明るく見える星が金星になります。

この金星は特に明け方と夕方に見えることで有名な天体ですが、実は明けの明星宵の明星という2つの変わった呼称があります。

なぜ金星にこういった呼称がつけられているのか?両者の違いとは何なのでしょうか?

またそもそも金星は地球からどうやって見えるのか?その詳しい位置関係も少し気になりますね。

今回はこれらの事柄について詳しく解説していきます、ぜひご覧ください!

※金星に関しては特に自転の向きが他の惑星と逆向きになっているのが最大の特徴です、詳しくは以下の記事でどうぞ!
金星の自転の向きは地球と逆!有力な説も紹介!
 

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宵の明星と明けの明星の違いとは?

結論から言ってしまうと宵の明星と明けの明星の2つは金星の見える時間帯で変わる別称です。

ここで百科事典で2つの言葉の意味を詳細に調べたので載せておきます。

宵の明星:東方最大離角前後にある金星の別称。1会合周期 (583.9日) ごとに数週間にわたって,日没後の西の空で輝いて見える。
明けの明星:西方最大離角前後にある金星の別称。1会合周期 (583.9日) ごとに数週間にわたって,日の出前の東の空に輝いて見える。

引用元:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

“明星”とはこの場合金星を指します、また宵とは夕方の時間帯を意味します。

つまり明けの明星とは明け方に見える金星で、宵の明星とは夕方に見える金星のことです。

また見える時間帯と方角については、

  • 明けの明星が午前4~5時頃で、方角はの空
  • 宵の明星が午後5~6時頃で、方角は西の空

となります。


そしてこの2つはそれぞれが交互に長い周期で繰り返すので同じ日に2つ同時に観測することはできません。

なぜ同時に観測できないのか、またどういった順番・周期になるのか?次章から詳しく解説していきます!

宵の明星と明けの明星の順番・周期は?

宵の明星と明けの明星はそれぞれどういった順番・周期で訪れるのか?それについて知るためにまず以下の画像をご覧ください。

金星が宵の明星、明けの明星として見られるのは上の図で①と②の位置に来た時です。

ここで地球(日本)にいる観測者の立場で考えると、金星がちょうど①の位置に来た時が夕方に西の空を見て宵の明星として見えるわけです。

しかし明け方だと地球にいる観測者は反対側に来て、①にある金星が死角になって見えませんね。

同様に金星が②の位置に来た時だと、今度は明け方に東の空を見て明けの明星として見えるわけですが夕方だとやはり死角になって見えませんね。


また金星は反時計回りに公転しているので、 宵の明星と明けの明星は順番で言えば、まず宵の明星が先にやってきてその後で明けの明星がやってきます

この間に金星が見えなくなる時期が来ますが、これが内合に位置している時です。

そして明けの明星が過ぎると金星が再び地球から遠ざかって見えにくくなります、外合に位置する時ですがこれが約3カ月続きます。(外合と内合につきましては後で詳しく解説します。)

以上を簡単にまとめますと、

宵の明星が約8カ月間見られる→約1カ月間見えない→明けの明星が約8か月間見られる→約3カ月見えにくくなる

となります。


この1サイクルが19カ月ですが、宵の明星と明けの明星の会合周期の584日にほぼ一致します。

結果、宵の明星と明けの明星が約8年の間にそれぞれ5回ずつ(8カ月間ずつ)観測できるようになっています。

※宵の明星と明けの明星が2000年代以降どういった周期・間隔で観測できたのか、それについて詳しく知りたい方は以下のサイトをご覧ください!今後の観測にもきっと役に立ちますよ♪
ガイドブック 星空博物館(第3章 太陽系の星たち)

金星の見え方を詳しく解説!

これまでは宵の明星と明けの明星の2つの金星について解説していきました。

しかし金星の見え方って他にもいろいろあるんじゃないの?と思いたくなりますよね?

そもそも金星って夜の空では見えないのか?

そんな疑問を抱いている人もいるのではないでしょうか?

僕自身も子供の頃は凄く疑問に思ったのですが、大人になって振り返るとなぜ見えないのか、理屈は凄く単純だったことがわかりました。

その答えは図で見てみるとよくわかります。

上の図は地球と金星の位置関係を太陽系の真上から見た図です、ご存知のように金星は地球の内側を回る惑星です。観測者は日本にいると仮定します。

これを見るとよくわかると思いますが、夜の空を眺めようとすると必然的に太陽系の外側を見ることになりますね。

夜の空で見れる太陽系の惑星は地球より外側にある惑星です。火星や木星、土星などは接近した際には目視でも確認できますが、金星は死角になるので絶対に見れません。

もちろんこれは日本での話です、同じ時間帯でも海外なら明けの明星か宵の明星をLive動画で観れますよ。


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金星は昼間だと見える?満ち欠けとは?

これで金星が夜空に見えない理由は理解できたと思います。

となりますと、金星は夜ではなく日中にしか観測できないことになります。

ただし日が出ている時間帯でも、太陽が最も高い位置にある真昼間だと太陽光が明るすぎて逆に金星は見えなくなります。

真昼間でも金星が見えるには、最大光度に位置している時だけです。

最大光度って何?と疑問に思うでしょうが、その前に以下の画像をご覧ください。(クリックして拡大できます。)

これは金星の地球での見え方をより詳しく分けた図となりますが、大きく分けて以下の4つのパターンに分かれそれぞれ月と同じような満ち欠けをするのが特徴です。

  1. 金星が太陽の反対側に位置する時(外合)
  2. 金星が太陽の西や東に最も離れる時(最大離角)
  3. 金星の見かけ上の明るさが最も大きくなる時(最大光度)
  4. 金星が太陽と地球の間に位置する時(内合)

上の画像で金星が地球から肉眼で見えるのは、1~3の時です。

4では金星は太陽光が当たらない部分しか地球に向けないのでどうあがいても目視できません、月で例えると新月になります。


また外合に位置している時は、金星が地球と最も離れ太陽のちょうど反対側に位置しているわけですが、この時は地球から見える金星の全ての面が太陽光に当たっているので、ちょうど満月の形になります。

ただしこの時は金星が地球よりも離れ過ぎているので、見かけ上の大きさは最も小さくなります。満月の形になるのに見かけ上の大きさは一番小さくなるのが金星の面白い所ですね。


さらに外合を過ぎて地球に近づくにつれて、地球からの見かけ上の大きさは徐々に大きくなります。

それにつれて金星も月のように欠けていきます。最大離角に位置している時は半月になり、それよりさらに近づいた最大光度に位置すると三日月になります。この間に見える金星が宵の明星、明けの明星となるわけです。

三日月になると太陽光が当たっている部分はかなり少ないのですが、地球からの距離が近づいているので物凄く光って見えるのです。

この時の明るさは等級に換算するとマイナス4.6等級ほどで、これは火星の150倍程度の明るさになります。特にこの時の金星が一番星と呼ばれています。

【等級って何?】

等級とは簡単に言えば星の明るさの単位です。「マイナス○○」という形で表現しますが、基本的に数値が小さいほど明るいことを表します。

参考までに太陽の明るさが-26.7等級で最も大きく、満月が-12.7等級、過去には超新星SN1054(1054年に観測されたおうし座のSN1054の超新星爆発のこと)が-6.0等級だったと推測されています。

因みに火星は最も明るい時で-3.0等級です。


おまけ:金星に関する逸話を紹介

金星は太陽、月に次いで明るく見えることから古代の人にとって神話や伝承の中でよく崇拝の対象にされています。

特にローマ神話ではその美しさから美の女神ヴィーナス(Venus)と呼ばれていますが、これはご存知金星の英語名となっていますね。

他にもギリシャ神話ではオリュンポス十二神の女神アフロディーテ―、メソポタミアでは美の女神イシュタルに例えられていて、やはり多くの地域で女性の神の名前が当てられています。

明けの明星=ルシファー!

特に明けの明星に関してはもっと興味深い逸話があって、これはラテン語でルシファーと表現します。

ルシファーと言えば最近だとモンストやパズドラといった人気ゲームに登場するキャラクターで有名ですね。

そのルシファーは明けの明星と同じ意味なのですが、キリスト教では他を圧倒する光と気高さを持っているとされ、神に仕える最高位の天使の名前で使われていました。

この場合は恐らく太陽が神になるのでしょうが、いずれにせよ明けの明星の力の強さや気高さをうまい具合に喩えているなと思います。

ただしそのルシファーはなぜか地獄に堕ちて悪魔の王サタンになってしまいました。

神に近づきすぎてプライドが高くなったからだとされていますが、これについても宗教学者によっていろいろと見解は分かれてきますね。

まとめ

今回は明けの明星と宵の明星の違いについて解説していきました、参考になりましたら幸いです!

最後になりますが、全体の内容について簡単にまとめておきます。

  • 明けの明星は明け方の東の空に見える金星で、時間帯は午前4~5時の間
  • 宵の明星は夕方の西の空に見える金星で、時間帯は午後5~6時の間
  • 宵の明星が先に訪れ明けの明星が後に訪れる、期間はそれぞれ約8か月間
  • 金星は夜中では見れない
  • 金星は月と同じように満ち欠けをする
  • 金星は最大光度に位置している時は真昼間でも見れる

宵の明星はいいとしても、問題なのは明けの明星ですね。

明け方の4~5時頃にしか観測できないので早起きが出来ない人にとっては辛いですね、僕自信ここ数年は日が昇る前に起きる習慣がついていないので宵の明星しか観れていないです。

もちろん本当に観たかったら夜更かししてでも待機するしかありません、眠気との壮絶な戦いになりそうですけど(;^^)
 

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九州出身の雑学&ゲーム好きのアカギです。生活に転がる様々な雑学や政治、宇宙、ソシャゲ、パソコン、勉強関連のネタを中心に記事を書いています。趣味は旅行とチェス、その他レトロゲームのコレクションをこよなく愛します。

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