この広大な宇宙の中でハッキリと生命が存在することがわかっている星があります。

その星とはご存知地球です。

今のところ地球以外の惑星で生命の存在は確認できていません。ましてや人類と同じような知的生命体の存在もわかっていません。

けどよく考えてみてください!

この宇宙がどれだけ広いかはわかりませんが、夜空を見渡すと数えきれないくらいの星々があります。

それらは全て恒星ですが、地球も太陽という恒星の周りを公転しているので自然と宇宙全体には無数の惑星があってしかるべきです。

こうなると宇宙人は必ずいる。どこの銀河系のどの恒星系のどの惑星にいるかはわからないけど必ずいる、という意見も根強くあります。僕もどっちかというとこっち派です。


しかしそれでも宇宙人は存在しないという意見もあります。

宇宙人は本当に存在しないのか?存在しないのならその理由は何なのか?

科学的な根拠と仮説を基に詳しく考察していきます、ぜひご覧ください!


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宇宙人は存在しないのか?

まず初めに大事な前提を置きますが、ここでいう宇宙人とはあくまで地球外惑星に住む人類と同じ知能を誇る生命体、と考えておいて下さい。

単に”宇宙人”と一言で表現すると当然地球の人間、我々も含んじゃいますので(;^^)

それを踏まえた上で、地球の人間以外の宇宙人が本当に存在するのか?

実は残念なことにその存在は未だに確認できていません。


ただ存在自体が確認できていないだけで、広大な宇宙のどこかには必ず地球と同じかそれ以上の文明が発達した惑星があるはずだ、というロマンを抱く人も少なくないです。

それこそSFテレビドラマ『スタートレック』や大人気映画『スターウォーズ』シリーズに登場する異星人みたいな感じですね。

ただこういった知的なフィクションに登場するような宇宙人はあくまで夢やロマン、想像に過ぎず、現実的に考えたら宇宙人が存在する確率は非常に低く、ゼロに近いという考えを抱く人も多いです。

ただ単に「宇宙は果てしなく広大だから、どこかに必ずいるだろう。」というのは安直な発想だということです。

明確に「宇宙人はいる。」と証明するためには、

  • 何らかの痕跡(化石とか細胞片)を発見すること
  • いなければ矛盾するような事象を観測すること
  • 明らかに人工的だとわかる電波(シグナルのようなもの)をキャッチすること

といったいずれかの条件を満たした時です。

現時点では上記全てにおいて、未だに確認がとれていません。このことが「宇宙人は存在しない!」という考えの強い人が主張する主な根拠です。

要するに「いないものはいないんだ!」、「確認できないから“いる”とは限らないだろ!」ということですね。


また地球で生命が誕生し高等生命まで進化していった過程があまりにも稀有で奇跡的だという『レアアース仮説』に基づいて、論理的に宇宙人は存在しないと結論づけることもできなくはないです。

これについては記事の後半で取り上げます。

※中には「政府の陰謀で隠蔽されている。」とか、「宇宙人は地球及び太陽系を特別保護区に指定して干渉しないようにしている。」、などというフィクション色が強い理由もありますが、ここではそういった話は除くことにしますね(;^^)


地球外知的生命体を探査するプロジェクトとは?

何とか宇宙人の存在の証拠を掴むために、これまで何度も探す研究や計画は行われてきました。

もちろんUFOの目撃やオカルト研究などは除いた本当に科学的根拠に基づいた真面目な研究で、その代表例がSETIと呼ばれるプロジェクトになります。

実際に地球外生命体の電波をキャッチする内容を題材にした映画が昔公開されました。

ハリウッド女優のジョディ・フォスター主演の『コンタクト』という映画ですが、これは僕自身が宇宙とSFへの関心を最大限に引き上げることになった作品でもあります。

実際にNASAではこの映画のように今でも電波をキャッチする探査プロジェクトを行っています。『SETI(地球外知的生命体探査)』と呼ばれていますが、恐ろしく途方もない作業だとされています。

そもそも宇宙全体の広さが137億光年とされているので、もし知的生命体が宇宙の果ての果てに存在していたら、そこから発せられた電波をキャッチするのに137億年はかかる計算になります。

それほど広大な宇宙の中で地球という惑星にピンポイントで届く電波が果たしてあるのでしょうか?

その前に宇宙の終わりが来てしまうでしょう(;-_-)


現実的なラインで考えたら、このSETIで観測しキャッチできるのはせいぜい10~1000光年以内に存在する星々に限られますが、宇宙全体で考えたら例え数千光年以内でも、ほんの一握りの範囲です。

正直この範囲内でも宇宙人がいるかどうかは怪しいものです。


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宇宙人はいるという強い根拠は?

「宇宙人なんか存在しない!」という意見がある一方で、

「広大な宇宙には地球以外で必ず文明が発達した惑星が存在するはずだ!」

という意見が根強いのも事実です。


実は科学的にもある程度頷ける興味深い数式があります。

それがドレイクの方程式と呼ばれるものです。

この数式は1961年にアメリカの天文学者フランク・ドレイクによって提唱された数式で、簡単に説明しますと我々の銀河系に存在し人類とコンタクトできるほど文明が発達した惑星が存在する数を推定しています。

詳細な式の説明については物凄く長くなるので敢えて省きますが、この式に依りますと我々がいる銀河系には、宇宙人がいる惑星の数は少なく見積もっても1以上はある、という結果になりました!


ここでいう宇宙人とは我々人類と同じくらいの文明レベル(宇宙空間に通信ができるまで科学が発達している)を持っているとします。

つまり我々の銀河系には、我々と同じくらいの文明を持った宇宙人がどこかの惑星に必ず存在する、ということになるのです。

このことが地球外知的生命体探査を行う強力な動機となったのです!

ドレイクの方程式は不確定要素が大きい?

このようにドレイクの方程式で少なからず、地球外知的生命体の存在の可能性が指摘されました。

しかしこの方程式はそこまで完全かと言うとそうではありません。

まず第一にこの方程式では、通信可能な文明が1万年以上存在するという前提条件があるのですが、それ自体が不明瞭です。


地球で現生人類であるホモ・サピエンスが誕生したのはおよそ100万年前とされていますが、人類が通信可能な(電波望遠鏡などを建設できた)レベルの文明に達したのは20世紀になってからで、まだ100年も経っていないのです。

つまり後9900年も繁栄し続けることが最低条件です、そこまで人類が繁栄できるでしょうか?

今にも核戦争が勃発して滅亡の可能性を少なからずはらんでいるというのに…


またそれ以外にもこの方程式では、生命が誕生して高等生命に進化するまでの十分な持ち時間が適切かどうかも怪しいとされています。

実際に地球ではこれまでにも大規模な気候変動や巨大隕石の衝突、さらに地球全土が凍結していた時代もあったそうです。

さらに小惑星や彗星については、巨大なガス惑星木星の重力によって地球に来るのを防いでくれるという重要な役割があることも科学的にわかってきました。
※ただ一部のシミュレーションでは、木星が必ずしも彗星や小惑星の衝突の頻度を下げることはない、という計算結果もあります。

その他にも例えば

  • という衛星が存在していること
  • 太陽からの距離がほど近く、水が安定して存在するハビタブルゾーンに位置していること
  • 生命にとって脅威となるガンマ線や放射線の影響が少ない銀河系の端に位置していること

といった条件も生命の繁栄に大きく影響しているとされています。


こういった諸々の条件が偶然に(というか奇跡的に)重なったおかげで、地球は現在も緑溢れ生命が繁栄できている、と言えるのです!

これが通称『レアアース仮説』と呼ばれるものです。地球は奇跡の星だとよく言われますが、こういった理由があるのです。

この仮説も考慮してより現実的な数値を入れて計算すると、ドレイクの方程式の計算結果は1以下になるようです。そうなると確かに地球以外で、文明が発達している惑星はないという考えもわからなくはないですね。

ドレイクの方程式を全銀河で当てはめると?

ただここまで説明しておいてなんですが、ドレイクの方程式はあくまで我々のいる銀河系での話です。

実は宇宙には“銀河”という無数の恒星の集団が、知られている限り2兆個は存在するとされています。

2万個でも2億個でもなく2兆個です!

そしてその2兆もある銀河一つ一つに約2000億個の恒星があり、その恒星一つ一つに最低1個の地球に似た惑星があるとします。

単純にドレイクの方程式を全ての銀河で当てはめて計算すると、地球と同じくらい文明が発達した惑星は2兆個存在することになります!


知的生命体がこの宇宙のどこかにいるだろうという希望的観測は、この数字を見るとわかりやすいのではないでしょうか?

地球とは異質な生命体の可能性も?

これまで紹介してきたのは、あくまで地球と同じような枠組みで説明できる高等生命の話でした。

要するに、地球と全く同じような環境(気温や気圧、大気の成分なども全く同じ)の惑星でしか誕生できない生命です。

もちろん現時点では、我々人類も含め地球以外の惑星で生命の存在を確認できていないので、地球と異なる環境で誕生した生命がどんな生命なのか全く想像ができません。

もしかしたらこの広い宇宙には、我々が想像する常識それ自体を覆すような、異質な生命体がいる可能性も否定できないのです。

要は炭素や水に依存しない形態・性質を持った生命体の存在のことです。

地球に住むありとあらゆる生命の根本となる大事な要素は水です、水がないと生命は誕生すらしなかったでしょう。そして炭素も大事な成分です。


でももし水と炭素がなくても生きていける生命がいたとしたら、これまで考えられてきた生命学そのものが崩れます。

もちろんこの説はSFの域を出ないものではありますが、レアアース仮説では触れられていません。

実際土星の衛星タイタンでは、炭化水素の湖に地球とは全く異なる生命体の存在の可能性が指摘されています。

地球外の宇宙人が我々と同じ人型なのかどうかもわかりません。

つまり地球以外の惑星で、地球と全く同じようなタイプの生命体が誕生し繁栄するとは限らない訳です。


こう考えますと確かに地球は生命がいる奇跡の星なわけですが、それはあくまで地球型の生命にとってはの話です。

もしかしたらアンモニアやアルコールなど、水とは全く違う液体を溶媒としていたり、そもそも実体すらないかもしれません…

とにもかくにも宇宙全体で考えたら、そういった特殊な生命体がいる可能性も排除できません。要は「常識にとらわれるな!」ということです。

まぁこんなことまで考えるときりがないですがね(;^^)

まとめ

今回は宇宙人が存在しない理由と存在する理由について深く考察しました、長くなりましたが最後までご覧いただきありがとうございます。

現実的なラインで考えたら、この銀河系では地的生命体の存在はほぼ皆無に等しく、いたとしても微生物や原子生物レベルではないかともされています。太陽系では衛星エウロパやタイタンなどはかなり有力な候補になります。

もちろん本当にいてほしいと思うのは、やはり人類と同じくらい文明を持った宇宙人ですが、まだまだその存在を決定づける有力な証拠が揃っていないのは歯がゆいですね。


もし本当にこの宇宙で地球以外に知的生命体がいる星が一つも無かったら、これほど寂しいことはないでしょう。

正直言ってスペース的にもったいないですよね?

SF映画の中の出来事が現実になってほしいとは思っています、そのためにもNASAには頑張ってほしいです!


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