最近は公務員が将来の夢や人気の職業として急上昇しています。何と小学生の間でも、その風潮が広がっているみたいです!
もちろん公務員と言っても、市役所に勤める職員や警察官、国家公務員など色々あります。
ただ共通して言えるのは年功序列で給料も安定し、遠くへの移動も少なく、退職金も多くもらえるということですね。
本当に公務員は羨ましいと思います!
とにかく高い安定感が評判の公務員ですが、中でも気になるのが夏のボーナスの金額ですね。
一体公務員は夏のボーナスをどのくらいもらっているのでしょうか?
また公務員は公務員でもなったばかりの人、即ち新人や一年目の公務員は果たして貰えるのか?
今回は公務員の夏ボーナスの平均額、算出方法など細かくチェックしていきます。
公務員の夏のボーナスの目安は?
一般的に高いと言われている公務員の夏のボーナスですが、その平均額は
約60万円強
と公表されています。
これは2014年の数字で、正確な数字は毎年異なりますが、基本的には一般企業の社員が55万円前後なので、それに比べるとやや割高です。
公務員は高いボーナスを貰っていると言われていますが、その噂はあながち間違っていません。
基本的に公務員のボーナスに関しては人事院がまず国家公務員の額を決めて、地方公務員はそのラインに合わせるケースがほとんどです。
さらに人事院が国家公務員のボーナスの参考にしているのが、50人以上の民間の事業所です。
毎年給与(月収)とボーナスの調査を行っているのですが、この調査結果に基づいて公務員の給与やボーナスの増減を決定しているのです。
逆に言えば50人以上の規模を誇る超大手企業の場合は、公務員よりも給与やボーナスが高くなる傾向が強いでしょう。
ボーナスの支給日はいつ?
ボーナスの支給日は公務員なら共通していて、
- 夏は6月30日
- 冬は12月10日
となっています。
国家公務員の場合は『人事院規則』によって決められており、地方公務員もこれに準じています。
因みに支給日が土日など休日になっている場合は、金曜日に支給されます。2019年は6月30日が日曜日ですので、支給日は6月28日の金曜日になります。
参考までに2018年度の公務員の夏のボーナスを、職種別に分けて詳しくご紹介します!
- 国家公務員:約65万円(管理職や非常勤を除く)
- 政令指定都市の市役所職員:約76万円
- 町村役場の職員:約65万円
- 県庁職員:約74万円
- 特別区職員:約90万円
- 公立学校の教員:約80万円
- 消防士:約68万円
- 警察官:約80万円(警視庁は約90万円)
- 保育士(公立の保育所に勤務):約69万円
※国家公務員だけ少なく見えますが、管理職と非常勤を除いている点に注意してください。
公務員のボーナスの意味・計算方法は?
そもそも公務員の場合は、正確にはボーナスとは言いません。
あくまで便宜上そう呼ぶだけであって、正確に言いますと「期末手当」や「勤勉手当」という項目にあたるものの合計がボーナスとなるだけです。
ではこのボーナスの額はどう計算されるのでしょうか?
この計算式については、『人事院』によって発表されていますが、簡単に解説しますと、
『毎月の(給料+地域手当+扶養手当)×2』というのが彼らの夏のボーナスになります。
ややこしいですが、「給料+地域手当+扶養手当=手取り」と考えてもらっていいでしょう。
2018年度は夏のボーナスの支給月数が2.15月分(冬のボーナスは2.295月分で若干多い)となっているので、概ね2と考えてもらってOKです。
また人事院で公開されている「俸給表」を見ると、一年目の公務員が貰える1カ月の手取りの額は平均は約15万円です。
これを上の式に当てはめると
15万×2=30万
すなわち約30万円というのが、公務員一年生の夏のボーナスとなります。
ただこの30万円という金額はあくまで仮想の数字に過ぎず、実際には公務員1年目で夏のボーナスが満額もらえることはほぼありません。
1年目は額が減る!
公務員の夏のボーナスは民間企業よりも多い金額だと分かりました。
しかし今年から公務員になったばかりの人、すなわち4月から就業を開始したばかりの新人さんは、もらえないケースもあります。
なぜならボーナスは、あくまで半年間頑張って働いてきた人へのご褒美だからです。
一応毎月6月1日の基準日時点で在職していれば、ボーナスの支給の対象となります。
よって1年目でもこの条件に合致しているじゃないかと思うでしょうが、1年目だと働き始めてまだ3か月弱しか経っていません。
就職のタイミングは人によって変わりますが、大多数は4月から働き始める人が多いはずです。
まだ半年間も働いていないのに満額ももらえる方が不公平でしょう、減額になるのは仕方ないことです。
一般企業でも同じですが、4月入社なら夏のボーナスは寸志程度が多く、場合によってはゼロというところもあるでしょう。
公務員の場合ももらえなくはないのですが、大体本来のボーナス支給額の30%程度まで減らされたりします。
つまり、30万の30%なので約9万円が実際に貰う金額になります。これでも貰えないよりかはマシでしょう。
冬のボーナスと翌年以降はちゃんともらえるようになりますので、その時までの我慢ですね。
公務員のボーナスは貰い過ぎなのか?
公務員になって最初に貰う夏のボーナスは、およそ9万円ということがわかりました。
一年目なので低いのは仕方ないですが、それでも貰えないかそれより低い金額になる民間企業に比べると、確かに恵まれています。
しかしこれが今後も続くかどうかは、全て国の景気の判断に依ります。
平成27年の夏、公務員の夏のボーナス支給額が上がったというニュースが流れましたが、その時に
- 貰い過ぎだ!
- もっと減らせ!
- 査定がおかしい!
などと意見を述べる人もたくさんいました、TVの評論家や世論もどっちかと言えば批判気味でしたね。
しかし詳しく調べてみると、一昔前に比べ低迷しているようです。
実は内閣人事局発表の資料を見てみると、平成15年には支給月数が2.25ヶ月でしたが、平成26年は1.87ケ月と減りました。
つまり公務員の支給額は安定しているわけではなく、上がったり下がったりすることもあります。
もちろん支給月数が減っても、1カ月当たりの手取り額が増えていればプラスマイナスゼロであまり変わることはないです。
そもそも多少低くとも安定した額が貰えるという保証がある時点で、民間企業より優遇されているとも言えますね(;-_-
公務員は全て民間企業のボーナスの額をもとにして、人事院が査定しています。
そのため民間企業の景気が悪くなれば、必然的に公務員のボーナス額も減るのです。
景気が良くなれば当然公務員も上がります。その場合は逆に景気のよい上場企業や大企業の方が、公務員よりも高くなると言えます。
参考までに2018年に経団連が発表した大企業の夏のボーナスの集計結果によりますと、146社の平均額が約95万円でした。
上位3つの業種で100万を超えていて
- 建設業:162万
- 商業:109万
- 自動車業:106万
となっています。
東京五輪が控えていることもあって、特に建設業の好調っぷりが伺えますね。
もちろん景気も良くなっているでしょうが、それでもネット上では「正社員が減って格差が上がっているだけじゃないか。」という声もあります。
まとめ
今回は公務員の夏のボーナスについてまとめました!
一般的に貰い過ぎていると言われていた公務員のボーナスでしたが、改めて見るとその時々の経済動向に左右されやすい側面もあります。
あまりに景気が悪すぎると、さすがに公務員も減らされちゃいます。
一昔前に比べると公務員のボーナスや給料、退職金も減っているそうですね。
これからは下がることはあっても、上がることはほぼ期待できなさそうです。メリットとしては安定している、ということだけでしょう。