毎年12月の定番イベントといえばクリスマスですね。
そして子供たちにクリスマスプレゼントを配る人をサンタクロースと呼びます。最早冬の風物詩です。
ではここで問題です、「サンタクロース」を漢字で何と書くでしょう?
赤い服を着ているお爺さんだから、「赤爺」かな?
うーん、残念。これでは安直すぎます。
調べてみると明治時代にその漢字表記がありましたが、かなり意外な漢字だとわかりました!
お隣の中国でも凄い漢字で表記するらしい、どんな字だろう?
サンタクロースを漢字で書くと?
では早速答え合わせです。
サンタクロースを漢字で書きますと、こうなります。
三太九郎
え、これって当て字じゃ?
どうです、呆気に取られた人も多いのではないでしょうか?
正直に言いますと、「サンタクロース」の読みをそのまま当て字にしています。なお且つ人の名前っぽくなっていますよね。
名字が「三太(=サンタ)」、名前が「九郎(=クロース)」ということでしょうが、両方とも名前みたいになっていますね。
うーん、見た目か意味からしたら「赤爺」か、「聖夜爺」って書きたいところだけど…
確かに「三太九郎」だと、サンタクロースを当て字にしているだけで何とも拍子抜けします。
だけど実はこの漢字と読みは、明治時代から既にありました。その由来について見ていきましょう!
「三太九郎」の由来は明治時代の文学作品から!
なぜ「サンタクロース=三太九郎」という表記になったのか?
その答えは1900年(明治33年)に書かれた、ある児童向けの文学作品から来ています。
その作品こそ、日本で最初にサンタクロースが登場した作品とされていますが、名前は『北國の老爺 三太九郎』となっています。
まだ明治時代ということで外来語がそこまで普及していなかった日本では、カタカナで『サンタクロース』、あるいはアルファベットで『Santa Claus』と表記しても伝わりづらいとも言えます。
そのため『Santa Claus』の発音に限りなく近い和名として、「三太九郎」という表記が考案されたわけです。
因みにこの時のサンタクロースの格好は、今みたいに赤い帽子ではなく黒いベールのような布を被っています。
トナカイにあたる動物も、ツノが生えておらずロバのような見た目で描かれていました。
国立国会図書館のデータから同じ物語が見れます。リンクを貼っておきますので、興味がある方はご覧ください。
⇛「さんたくろう」
中国語での表記は変わってくる?
さて日本ではサンタクロースは漢字で「三太九郎」と書くようになっています。
ですが漢字圏といえば、お隣中国がその本場です。
実は中国でもクリスマスの行事は割と盛んらしく、それらしい漢字表記がありました。
もちろんサンタクロースも中国語での表記は存在しています。その表記は
聖誕老人
となります。
日本語と比べると難し目な見た目になりましたが、こっちの方が意味的にしっくり来ていますね。
「クリスマス=聖なる夜(イベント)」という意味合いは、日本人と中国人共通の認識みたいです。
因みに他のクリスマス用語を中国語に翻訳すると、
- 「クリスマス」は聖誕節
- 「クリスマス・イヴ」は聖誕前夜あるいは平安夜
となります。
中国人に間違って「三太九郎」と見せても通じないので、気をつけてね!
まとめ
サンタクロースの漢字表記の紹介いかがでしたでしょうか?日本と中国で大きく変わっていたのは驚きですね。
子供向けにわかりやすく伝えたいなら、明治時代の「三太九郎」がいいですが、安直すぎるのが嫌だという方なら中国語の「聖誕老人」がいいでしょう。
ただし「太」の部分を「田」にしないように気をつけましょう!
「三田」だと「みた」と読んでしまう可能性もある上に、普通の名字でも違和感がなくなってしまいます。
確かに「三田九郎」だと、同姓同名がいそうだね
因みに最後に完全なおまけですが、サンタクロースが乗る板の「ソリ」を漢字にすると「橇」とかなり難しくなります。
サンタクロースの漢字表記と合わせて、ぜひ覚えてみてください!