今年も暑い夏がもうすぐやって来ます。夏になると気温が高くなりますが、それと同時に雨も多くなります。特に日本は温帯湿潤気候に属しているので毎年夏場の降水量は非常に高いです。
ただ最近では局所的に大雨が降るいわゆるゲリラ豪雨が頻繁に起きているともされています。
ゲリラ豪雨とは予測困難な突発的な大雨のことを言いますが、その豪雨が夕方に降ると傘を持ってきていない場合は濡れて帰る羽目になって本当に嫌になります。
気温が高いだけでなく、突発的な大雨にも警戒しないといけないのが日本の夏の特徴です。
そのゲリラ豪雨は積乱雲が原因で引き起こされますが、似たような言葉で入道雲がありますよね。
積乱雲と入道雲
どちらも大きな雲を指している言葉ですが、この両者の違いをじっくり考えたことはありますか?
気になっている方も多いと思うので、この2つの雲がどう違っているのかわかりやすく解説していきます、ぜひ参考にしてください!
積乱雲とは何か?
積乱雲とは学校の理科の授業でも習ったことはあると思いますが、ご存知豪雨をもたらす大きな雲の固まりです。
この積乱雲がなぜできるのかについてですが、地上付近と上空の温度差が大きくなった時の上昇気流で発生すると言われています。
地上と上空の間に温度差が大きくなった時限定の気象現象なので夏特有だと言えますが、遠くから見たら巨大な雲の固まりがモクモクと盛り上がっていて、今から大きな雨と雷が来るなとすぐにわかります。
またニュース番組で気象予報士がよく使うのが「大気の状態が不安定」という決まり文句です。この言葉を聞けば、集中豪雨が起きやすいということになります。
夕立というのはその名の通り夕方に降る集中豪雨のことです。なぜ夕方が多いかというと、午前~午後に暖められた地表面の空気が激しい上昇気流を生じ積乱雲を発生して降雨をもたらす時間帯がちょうど夕方になるからです。
なので真夏の時期は夕立に警戒しないといけないので、梅雨が明けたからと言って油断はできません。折り畳み傘は夏の間はほぼ必須アイテムと言えるでしょう。
アニメ『天空の城ラピュタ』にも登場!
大人気ジブリアニメの『天空の城ラピュタ』にもこの積乱雲が登場したシーンが有名です。
海賊の女頭領ドーラがラピュタに向かう道中で船の窓から発した
竜の巣だぁ
というセリフが非常に有名ですね。ここで登場する雲の形は積乱雲というより、巨大な雲の要塞のようにも見えます、改めて宮崎駿監督の表現力には驚かされますね。
入道雲とは何か?
では次に入道雲について解説しますが、これについてはほとんど解説することはありません。どういうことだと思われるかもしれませんが、実は入道雲とは単に積乱雲の俗称に過ぎないのです。
つまり積乱雲と入道雲は同じものだということです。
これを聞いてあきれ返った人も多いと思います、今まで長々と説明しましたが単に呼び方が変わるだけで特別に使い分けたりもしないようです。
ではなぜ積乱雲が入道雲という呼び名でも同じになるのか、そこが気になりますよね?
そもそも入道という言葉は実は仏教が由来となっています。
意味は仏門に入るということですが、お坊さんの頭という意味もあります。
積乱雲をよく見てみると、モクモクと盛り上がった大きな雲の固まりがお坊さんの頭のように見えるということで、こうしたあだ名が付けられたそうです。
夏の風物詩らしさを出すためには?
入道雲とは積乱雲のあだ名ということでしたが、ではどっちで呼んだ方がいいのでしょうか?
ぶっちゃけ呼び方なんてどうでもいいだろ?と思いがちですが、昔から夏の風物詩として広く認識されているのはやはり入道雲のようです。
その方が日本人らしいと言えます、もちろん気象学的に正しい名称は積乱雲だという事実は知っておいてくださいね。
まとめ
以上積乱雲と入道雲、及び夏の豪雨について簡単に解説してきました。
繰り返しますが、7~8月頃は特に夕方に集中豪雨が降るパターンが多いです。急に空が暗くなったり、ゴロゴロと雷の音が聞こえ始めたら早めに帰宅するか、コンビニなどに立ち寄って雨宿りすることをオススメします。