大学生になると様々な講義に出席します。
4年生になると卒業論文を執筆したり、研究に勤しむ生活を送ることになりますが、いずれにせよ卒業するには一定数の単位を取得しないといけません。
その単位を取得する上で、知っておかなければいけないのが必修科目と選択科目の違いです!
いろいろな科目があって迷うけど、全部は履修しなくてもいいんだよね。
選択必修科目ってのもあるけど、必修と選択との違いがよくわかんない。
学部によっては“自由科目”と呼ばれていたりもしますが、一体これらってどこがどう違っているのでしょうか?
ということで今回は大学生にとって大事となる、必修科目と選択科目、さらに選択必修科目について学んでいきましょう!
必修と選択の違いは理解しておこうね。じゃないと大変なことになるかも。
必修科目と選択科目の違いとは?
多くの大学生が頭を悩ませる履修計画ですが、高校までと違って好きな科目を選択することもできるのが大きな特徴です。
ただし何でも好きな科目を選んでいいというわけではありません。
基本的に大学生も高校生と同様、単位を一定数取得しないと卒業できないことになっていて、その卒業までに必要な単位を必修科目や選択科目を履修することで取得していく流れになります。
ではその必修科目と選択科目の違いって一体何なのでしょうか?一言で説明するとこうなります。
- 必修科目:卒業までに必ず履修しないといけない科目
- 選択科目:履修する必要はなく、自由に選択できる科目
必修科目は卒業するのに絶対受けないといけなくて、選択科目は受けなくてもいい科目ってことです。
※大学の単位制度について詳しく知りたい方は、以下の記事をどうぞ!
大学の単位制の仕組みは多くの大学生が気になるところです。1単位どのくらいの学習時間なのか?また卒業までに必要となる単位の数や必修科目、さらに成績評価基準についても解説していきます!
ではここからは必修科目と選択科目について、それぞれ具体的に紹介していきましょう。
必修科目とは?
必修科目とは文字通り卒業までに必要な単位の内訳として組み込まれている科目で、たとえ1科目でも落とせば卒業できません。
具体的には、
- 全学部共通の教養科目
- 英語系の科目
- 第二外国語(ドイツ語、中国語、韓国語など)
- 実験や演習、実習系の科目
- 各研究室のゼミ
- 卒業論文
などがあります。
学部によって大きく変わる部分もあるかと思いますが、基本的な内訳はこんな感じです。
ただし必修科目としては一番比重が大きいのが、ゼミや卒業論文です。
低学年(1,2年時)で受けることなる講義にも必修科目は多くありますが、そのほとんどが1科目に付き2単位です。
それが前期で20単位前後、つまり10科目しかない計算になります。3年時になるともっと減って、前期だけで4単位だけとかになったりします。
極端な話、3年生になるとほぼ選択科目だけしかない状態になる学部もあるんですね。
もちろん1,2年次で必修科目を落としていたら、3年生時でもその科目を受けないといけなくなります。
しかし順調に単位を取得していたら、3年時は「その日は講義がなくて暇」という学生が増え始めるんですね。
3年の先輩はアルバイトばっかしてたな。
一方で高学年になるとほとんどの学生は研究室に配属されますが、その研究室で受講することになるゼミは1学期だけで4~8単位、卒業論文になると1年通じて10単位前後となっています。
実質4年生の後期でほぼ卒業か留年かが決まります。
理系ともなると4年生時は、ほぼ研究室にいないといけなくなるから大変だよ。
選択科目とは?
選択科目は必ずしも受けなくてもいいので、いくつかは履修しなくてもいいですし、仮に履修して単位を取りこぼしても他の科目でカバーできるのが特徴です。
学部によっても名称が変わって、結局のところ受けなくてもいい自由な科目なので、「自由科目」とも呼ばれています。
選択科目は本当に選択することが可能なので、例えば
- 内容が自分に得意か向いているかどうか
- 再試験があるのかどうか
- 試験とレポート形式のどっちか
といった基準で吟味し、少しでも自分にとって単位が取得しやすい科目を選ぶのが得策です。
ここで誤解しなくてもいいのは、「全部受けなくていい。」というわけではないことです。
例えば1学年終了時点で取得できたのが、30単位だった学生がいたとします。
必修科目は全て履修し、単位も取得していたのですが、2年次に進級するのに必要な単位が40単位だったとします。
残りの10単位は必修科目がないので、選択科目で賄わいといけません。
仮に1科目で2単位だったとして、5科目の選択科目を履修する必要が出てくるのです。
この時履修する科目はどれを選んでもかまいません。要は全部で10単位になればいいのです。
仮に1コマだけで1単位しか取れない科目があると、実質6科目以上受けないといけなくなりますので、負担ができるだけ減るような内訳で履修するようにしましょう。
あるいは夏休みや春休み期間中だけで開かれる短期の講義とかも、選択科目があったりするので、それを履修して補う手もありますよ。
⇒大学の春休み期間は超長い?暇を持て余さないための工夫も紹介!
このように必修科目だけでは進級や卒業要件を満たす分の単位は補えず、残りの単位はほぼ全て選択科目で補う必要がある学部がほとんどです。
実質的に履修しないといけないという点では、必修科目と変わらないという見方もあります。科目を自由に選べるか選べないかの差だけです。
また学部や学科によっては「これを履修した方がいい。」と推奨されていて、ほぼ必修科目と同じ扱いになっている選択科目もあります。
必修科目は大丈夫だけど、意外と見落としがちなのが選択科目だよね。取りこぼしがないように入念にチェックしよう!
選択必修科目とは?
ここまでで選択科目と必修科目の違いについて見てきました。
たださらに混乱しやすいのが、「選択必修科目」という言葉です。
恐らくこの言葉についても、多くの大学生は目にしたことがあると思います。
これは分かりやすく言うと「選択できる必修科目」という意味です、まぁ文字通りですが(;^^
具体例を用いて解説しますと、例えば選択必修科目として用意されている科目が6つあったとします。
そして1科目に付き2単位で、「合計で6単位必須である。」と書かれているとしましょう。
科目A~科目Gの6つあったとすると、その6つの中から3科目分履修しないといけないわけです。
必修科目が「絶対にその科目を履修しないといけず選択できない」科目に対して、選択必修科目は必要単位数さえ満たせば、その内訳は自由に選択できるということです。
選択必修科目は、必修科目よりも数が多くなりがちです。
「結局選択科目とほぼ変わらないのでは?」という見方もできるかもしれません。
ただし選択科目というのが、学部や学科を通り越して選択できる科目が多いのに対し、選択必修科目というのは自分が所属する学科により特化した内容である科目が多いです。
- 「地球と生命」は理学部寄りの内容なので選択科目
- 「航空宇宙工学序論」は工学部寄りの内容なので選択必修科目
ということになります。
“必修”とわざわざつけることで、自由に選べる選択科目と差別化をしているわけです。
また同じ時間帯に複数の科目があるようになっているので、同時に全ての選択必修科目を受けることはまずできません。
もちろん次学年時に受講しようと思えばできなくもないですが、必要単位数さえ満たせば、それ以外の科目をわざわざ受けるメリットはほぼありません。
まとめ
今回は大学の必修科目と選択科目の違いと、選択必修科目について解説してきました。それではおさらいしましょう!
- 必修科目は履修が必須な科目で単位が取れないと卒業できない
- 選択科目は選択できる科目で、単位を落としても他の科目でカバーできる
- 選択必修科目とは、選択できる必修科目で、自分が在籍する学科により特化した内容である科目が多い
単位取得の際には、「自分が後何単位取得すれば卒業できるのか?」をコマメにチェックした方がいいです。
必修単位と選択科目の残り単位数と科目数を区別して、無駄な単位取得はしないように心掛けて、よりよい学生生活を送りましょう!
選択科目は出席がほぼ必須でない科目を受けて、試験かレポートだけで単位を取る学生も多いみたいだよ。
でも大学は勉強する場所ということはお忘れなく!