円を描く文房具と言えば「コンパス」ですね。

でも一方で方角を調べる道具としてもよく「コンパス」が登場します。

さて2つのコンパスをそれぞれ漢字でどう書くかわかりますか?

鷲弟子鷲弟子

方角の「コンパス」は「方位磁石」かな?だけど円を描く方はなんだろう?

算数と数学の授業でよく使っていたと思いますが、いざ漢字で書けと言われたら書けない人も少なくないでしょう。

ということで「コンパス」の漢字表記を、円を描く用途と方角を調べる用途に分けて、それぞれ紹介しましょう!

また中国語表記も気になったので調べてみました。

フクロウ教授フクロウ教授

2つの用途に分けて、それぞれ違う表記になるよ

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「コンパス」を漢字で書くとどうなる?

では正解の発表です。「コンパス」を漢字で書くとこうなります!

円を描く文房具としては、

円規

両脚器


根発子



方角を調べる「コンパス」としては、
方位磁針

方位磁石

羅針盤

羅針儀

の計8つあります。


鳩弟子鳩弟子

「コンパス」ってこんなに漢字表記あったの?

どうです、意外と多くて驚いたでしょう?

そもそも円を描く文房具の「コンパス」、さらに方角を調べる「コンパス」と2つの意味があるのですが、それぞれでやはり漢字表記は異なります。

では改めてどうして上のような表記になるのか、詳しく見ていきましょう!


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円を描く「コンパス」の漢字は?

まずは円を描く文房具としての「コンパス」です。

小学生の頃から「コンパス」という名称で定着していますが、実は正式な意味は「円などを描くのに用いる2本脚の器具」となります。

この意味から派生した漢字表記が「円規」、「両脚器」、「」となります。


「円規」は「円の規」と書きますが、実は意味的には「規」一文字で「円を描く道具」という意味になります。

よって「規」一文字でも「コンパス」を意味する漢字となるわけです。因みに読みは「ぶんまわし」となります。

またその見た目から2本の脚がついていますので、「両脚器」という漢字表記も生まれました。


最後の「根発子」だけは例外で、当て字となります。

「根」が「コン」、「発」が「パ」、「子」が「ス」に該当するわけですが、この当て字は以下の書物で見受けられます。

  • 『日葡辞書』:キリシタン宣教師の日本語習得のため、イエズス会が作成した辞書
  • 『和漢三才』:寺島良安が編纂した江戸時代の百科事典

いずれも17〜18世紀の書物ですが、遅くても「コンパス」は既に日本の江戸時代頃からあったとされています。大昔はポルトガル語の「compasso」を頼りに漢字表記を作っていました。


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方角を調べる「コンパス」の漢字は?

次は方角を調べる際に用いる「コンパス」です。これを漢字で書きますと、「方位磁針」、「方位磁石」、「羅針盤」、「羅針儀」と4つの表記があります。

試しに辞書で「コンパス」と検索すると、以下のように表示されていました。

1 製図用具の一。主に円を描くためのもので、適当な角度に開閉できる2本の脚からなる。ぶんまわし。円規。

2 船などで、方位を測定する計器。磁気コンパスとジャイロコンパスがある。羅針盤。羅針儀。

引用元:goo辞書

このようにしっかりと円を描くための「コンパス」と、方角を調べるための「羅針盤(儀)」の両方の意味が記載されています。

因みに「磁気コンパス」と調べてみると、以下のようにも記載されていました。

羅針盤の一。水平面で自由に回転する目盛り盤に永久磁石を取り付け、航行中に機首方向の磁気方位を知る装置。船舶・航空機に使われる。磁気羅針儀。方位磁石。方位磁針。マグネチックコンパス。

引用元:goo辞書

「磁気コンパス」は「コンパス」と同義で、「方位磁石」や「方位磁針」ともしっかり記載されています。

以上から、方角を調べる「コンパス」の漢字表記は「方位磁針」、「方位磁石」、「羅針盤」、「羅針儀」の4つとなります。

なぜ「コンパス」が2つの意味を持つの?

ここまでの説明で円を描くための「コンパス」と、方角を調べる「コンパス」、計8つの漢字表記を紹介してきました。

しかしそれでもしっくり来ない人もいるでしょう。


何と言っても、どうして「コンパス」で2つの別の意味があるのか、そこが疑問ですよね?

「円を描く」のと「方角を調べる」ってまるで違う意味です。

2つとも英単語では「compass」と表記します。実際「compass」と英語辞書で検索すると、確かに「羅針盤」と「両脚規」の2つの意味が記載されていました。


実は起源を辿ると、この2つは違う国の言語が由来となっていたことがわかりました。

まず円を描く文房具としての「円規」はポルトガル語の「compasso」が由来です。これが由来となって、「根発子」という当て字が生まれました。


次に方角を調べるための「羅針盤」は、オランダ語の「kompas」が由来です。

どちらの単語も原義はラテン語で「歩幅(pas)で測る(com)」となるので、似たような表記となったわけです。

ただし現在では羅針盤としての「コンパス」は、オランダ語で「passer」とも呼んでいます。

「コンパス」の中国語表記は?

さてここまで紹介してきたのは日本語での漢字表記です。

しかし漢字表記となると、やはり中国での表記も気になりますね。

ということで中国語で「コンパス」をどう表記するかも調べてみました。かなり数が多いです。

规(槼)

两脚规(兩腳槼)

圆规(圆槼)

罗盘(羅盤)

罗盘(羅經)



この5つとなります、括弧の中の表記は繁体字です。

意味は上から3つ目までが「円を描くためのコンパス」、下2つが「羅針盤(儀)のコンパス」となります。

フクロウ教授フクロウ教授

かろうじて日本語の漢字表記と若干似ているね

中国語では「コンパス」というカタカナ名称はないので、しっかりと漢字で2つの意味に分かれます。


もちろん発音も全然変わってきて、上から順番に

  • グゥイ
  • リィアンジャオグゥイ
  • ユァングゥイ
  • ルゥオパン
  • ルゥオヂィン

となります。

鶴弟子鶴弟子

やっぱり中国語でも漢字表記は多かったな

まとめ

「コンパス」の漢字表記の意味と由来、いかがでしたでしょうか?ではおさらいしましょう!

  • 円を描く「コンパス」を漢字で書くと「両脚規」、「円規」、「規」、「根発子」
  • 「根発子」は当て字、ポルトガル語の「compasso」から来ている
  • 方角を調べる「コンパス」を漢字で書くと「方位磁石(針)」、「羅針盤(儀)」
  • 円を描く「コンパス」の中国語は「规(槼)」、「两脚规(兩腳槼)」、「圆规(圆槼)」、発音はそれぞれ「グゥイ」、「リィアンジャオグゥイ」、「ユァングゥイ」
  • 方角を調べる「コンパス」の中国語は「罗盘(羅盤)」、「罗盘(羅經)」、発音はそれぞれ「ルゥオパン」、「ルゥオヂィン」



子供の頃から使っていた道具に、こんな漢字表記がたくさんあったとは驚きです!

ほかにも普段はカタカナでしか見ない物も漢字表記があるんです。もしよければ以下の記事もどうぞ!





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