コンビニ弁当の蓋を締めたり、髪を止めたりするバンドに「ゴム」が使われます。

輪ゴムとしての用途が多いですが、普段カタカナでしか見ないだけに漢字で書けと言われたらどう書くかわかりますか?

鷲弟子鷲弟子

うーん何だろう。当て字で「御武」かな?

凄く身近な物なのに、いざ漢字で書けと言われたら書けない人は多いでしょう。

そもそも漢字表記とかあるのかと思いたくなりますが、実はあるんです!

ということで「ゴム」の漢字表記とその由来、中国語表記も合わせてご紹介していきます!

フクロウ教授フクロウ教授

漢字でも2文字で表記するよ。ちょっと見慣れない字だけど!

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「ゴム」を漢字で書くとどうなる?

では正解の発表です。「ゴム」を漢字で書くとこうなります!

護謨



鳩弟子鳩弟子

この2文字で「ゴム」?全く想像がつかなかった

カタカナ2文字で漢字でも2文字ですが、凄く予想外な漢字ですよね。

どうして「ゴム」の漢字表記が「護謨」となるのか、その由来を詳しく見ていきましょう!


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「護謨」の由来とは?

一般的に「ゴム」と呼ばれるのは、いわゆる弾力があり伸縮自在の「弾性ゴム」を指します。

英語で「gum」と書きますが、これはラテン語で「樹脂」を意味する「gummi」が由来となっています。

ではどうしてこのような表記になるのか、漢字2字をそれぞれ分けて考えてみます。

  • 「護」:訓読みは「まもる」、音読みが「ゴ」、意味は「守る、率いる」
  • 「謨」:訓読みは「はかりごと」、音読みが「ボ、モ」、意味は「はかりごと。はかる、いつわる」

「護」とは「護衛」、「加護」などの「護」のことですが、問題なのは「謨」の方ですね。

正直「謨」の漢字はあまり見かけません、難易度も漢検一級です。

「護謨」の2文字を合わせると、「はかりごとを守る」で全く「ゴム」の意味と合いません。

つまり「音」の読みだけ「ゴム」に合わせて作られた当て字となります。

一文字目の「護」は合っていますが、二文字目の「謨」は音読みが「ボ」か「モ」です。

かろうじて「ゴモ」と呼んで、「ゴム」となれなくもないですが、少し強引な気がします。


「ゴム」の漢字表記が「護謨」となるわけですが、正直この表記がいつから使われるようになったかは不明です。

しかし戦前には既にこの表記はあったようです。

岡本かの子著作の『河明かり』、泉鏡花著作の『卵塔場の天女』、大倉燁子著作の『黒猫十三』など、大正から昭和初期の文学作品にその記載があります。


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「護謨」の漢字は企業名に使われる?

「護謨」という表記は日常生活ではまず見かけませんが、ゴム製品を作る企業の名前として用いられています。

  • 朝日護謨工業所
  • 錦城護謨株式会社
  • 東華護謨工業株式会社
  • 日光護謨工業株式会社
  • 堀川護謨工業株式会社
  • 小野寺護謨工業株式会社
  • サンエス護謨工業株式会社



「ゴム」の中国語表記は?

「ゴム」の漢字表記は「護謨」です。しかしこれは日本語での漢字表記になります。

では中国語表記ではどう書くかと言いますと、




とかなり変わった漢字になります。発音は「ヂィアォ」となります。


また「皮」の漢字をくっつけて「胶皮」としても「ゴム」を意味します、発音は「ヂィアォピー」。

また「胶」は簡体字で、繁体字だと「膠」と表記します。

まとめ

「ゴム」の漢字表記の意味と由来、いかがでしたでしょうか?ではおさらいしましょう!

  • 「ゴム」を漢字で書くと「護謨」
  • 「護謨」は当て字、主に企業名で用いられる
  • 「ゴム」を中国語で書くと「胶(膠)」、発音は「ヂィアォ」



たったカタカナ2文字ですが、漢字で表記されるとまるで違った物に見えてきます。

企業名には使われるので、もし取引先の企業名に「護謨」という漢字が出てきたら、迷わず「ゴム」と言ってあげれば相手の信頼もかなり上がりますよ。

ところで普段はカタカナでしか見ない物も漢字表記があるんです、もしよければ以下の記事もどうぞ!





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