鶏肉や獣肉、魚肉などのすり身を団子状にした食べ物といえばさて何でしょうか?
答えは「つくね」です。生姜や塩、ソースなどをかけて食べると最高にうまいですね。
しかし「つくね」って平仮名ですが、漢字表記はないものでしょうか?
うーん何だろう、そのまんま「肉団子」?
これは当て字で「津具根」とか?
日常食べる機会が多い人でも「つくね」の漢字表記を聞かれると、多分答えに困るでしょう。
ということで今回は「つくね」の漢字表記を詳しく見ていきましょう!
実はたった一文字だけだった!?
「つくね」を漢字で書くとどうなる?
それでは正解の発表です。「つくね」を漢字で書くと、こうなります。
あれれ、全然予想外な漢字だったな
平仮名の「ね」はなくてもいいですが、漢字に直すと「つくね」はたった一文字になるんです。
でもどうして「捏」が「つくね」になるのか不思議ですよね。
また「つくね」と似たような食べ物として「つみれ」もあります、それぞれの違いも含めて詳しく見ていきましょう!
「つくね(捏)」の由来は?
「つくね」を漢字で書くと「捏」です。
改めて意味を説明すると「鶏肉や豚肉、魚の肉などをすり身にして卵や片栗粉などのつなぎを入れ、団子状や棒状にして調理した食品」、これが「つくね」になります。
そして「捏」の漢字には「こねる、練り混ぜる」という意味があります。「捏(こ)ねる」という書き方もします。
「つくね」は「肉を様々な材料と混ぜこねる」ことで出来上がるので、まさに「捏ねて作っている」わけなので「捏」になるわけですね。
因みに鶏肉だけで作られた「つくね」はゴロとも呼ばれます。
細かく刻んだネギを加えて作られることもあるそうです。
「つみれ」の由来とは?
「つくね」と似たような言葉に「つみれ」という食べ物もあります。
同じ平仮名3文字ですが、実は両方とも肉団子という点でも同じなんです。
ってことは、その厳密な定義の違いが気になりますね。
「つみれ」は漢字で「摘入・抓入」と書くのですが、動詞の「摘み入れる」が語源となっています。
「つくね」との違いは、「こねた生地を指先やスプーンで摘み取ってそのまま鍋や煮汁に入れて調理する」ことにあります。
よく「つみれ」は魚肉を指すと言われていますが、材料に依存せず調理法が違うだけです。
「つくね」と「つみれ」を両方合わせて、「丸(がん)」と呼ぶよ
「ミートボール」の漢字は?
さてこれまで「つくね」と「つみれ」の話をしてきましたが、同じ肉団子となりますと、「ミートボール」の漢字も気になります。
しかしこの「ミートボール」の漢字はそのまま「肉団子」となります。
「ミートボール」の「ミート」は「meat」で意味は「肉」、「ボール」は「ball」で意味は「ボール」。
また「団子」の英語が「ball」になるので、合わせて「肉団子」となるわけです。
※「dumpling」という表現もありますが、日本語の料理名にはあまり使いません。
「つくね」を中国語で表現すると?
「つくね」の漢字は「捏」でしたが、これは日本語表記です。
同じ「つくね」でも中国語では違う漢字表記になります。
中国語では「烤肉丸」、発音は「カァオロウワン」です。
「烤」が日本語で「焼く」の意味、「肉丸」が日本語で「肉団子」の意味なので、合わせて「焼いた肉団子」、確かに「つくね」になりますね。
まとめ
今回は「つくね」の漢字表記の紹介でした。それではおさらいしましょう!
- 「つくね」を漢字で書くと「捏」、「こねる」が語源
- 「つみれ」を漢字で書くと「摘入」か「抓入」、「こねた肉団子を摘み入れる」が語源
- 「ミートボール」を漢字で書くと「肉団子」
- 「つくね」の中国語表記は「烤肉丸」、発音は「カァオロウワン」から
屋台などに行けば「捏」一文字だけで表記されていることもありますので、覚えておけば割と役に立ちますよ。
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