2018年3月7日にスクエアエニックスからFFシリーズの最新作である『FINAL FANTASY 15 WINDOWS EDITION』がリリースされました。
昔から大のFF好きである僕にとっては、FFの最新作がWindowsのパソコンで出来る!とかなり喜び、早速体験版だけでもプレイしてみました。
ところがいざプレイしてみると、何ということか動作が凄く重いのです!
ムービー中にフリーズすることもありました、キャラを動かそうとしてもカクカクしすぎて自分でもわけがわかりませんでした(;*_*)
一体なぜこんなことになってしまったのか?
原因をあれこれと調べてみましたら、公式サイトの「必要動作環境」という項目で以下のように記載されていました。
- OS:Windows7 SPI/Windows 8.1/Windows 10 64bit
- CPU:Intel Core i5-2550 (3.3GHz以上)、AMD FX-6100 (3.3GHz以上)
- グラフィックカード:NVIDIA GeFoce GTX 760、NVIDIA GeFoce GTX 1050、AMD Radeon R9 280
この項目の中でOSとCPUの項目は自分のパソコンでも満たしていましたが、欠けていたのがグラフィックカードという項目です。
グラフィックカードはグラフィックボードとも言いますが、恐らく大半の人には馴染みがない言葉ですね。
僕自身も最初「え?グラフィックカードって何?」
と疑問に思っちゃいました(;^^)
今までパソコンでゲームをあまりやったことがないので、単純に自分自身のPCについての知識不足が改めて露呈されちゃいましたね。
しかしパソコンでゲームを快適にプレイする上ではグラフィックボードという部品は、とても重要な要素となっているのです。
今回はそのグラフィックボードの意味や役割、必要性についてゲーム初心者にもわかりやすく解説していきます、ぜひご覧ください!
グラフィックボードとは何か?
グラフィックボード(通称”グラボ“)を一言で解説しますと、グラフィックス・プロセシング・ユニット(略してGPU)を搭載したハードウェアのことです。
グラボの役割は、コンピューターで映像を信号として出力・入力する機能と一言で説明できます。
しかしグラボで大事な点はCPUとは独立しているということです。
グラボは画像や映像の処理をCPUの代わりにしてくれるので、その分通常の計算や処理が高速で実行できます。
つまりグラボが搭載されていないパソコンよりも処理速度が格段に上がり、通常のパソコン業務や作業も圧倒的に速くなるのです!
もちろん普通の文書作成やExcelの入力、ネットの閲覧などはそこまで動作が重くなることはないのでグラボなしでも問題なく速く行えます。
それ以前に最近のCPUにはそれ自体に既に映像表示機能は備わっています。
ということは一見大半のパソコンユーザーにとっては、グラフィックボードは必要ないようにも思えます。
実際僕自身も長年パソコンを使っていますが、グラフィックボードが欲しいと思ったことはありませんでした。
それでもグラフィックボードが必要になる、あるいはより高性能なグラボを欲しがっている人も多いのは事実です。
どういった場面でグラボが必要になるのか、グラボの役割と合わせてより具体的に解説していきます!
グラフィックボードが必要になる場面とは?
先ほども述べましたが、最近の市販のパソコンではCPU(またはマザーボード)それ自体にも映像表示機能は備わっています。
ただしCPUだけで表示できる範囲には限界があり、特に最新の4K映像や繊細な3Dグラフィックの描写となるとデータ量がとんでもなく増えるので、処理が重くなりカクツキが激しくなります。
また普通の映像でも画質に関しては解像度を上げれば上げるほど高画質になりますが、やはりCPUだけではデータ量的に無理があるのです。
僕自身も昔録画した動画をパソコンの動画編集サイトでエンコード(圧縮すること)したことがあるのですが、高画質に設定してエンコードすると、動作が重くなって本当に時間がかかっていました。
(最新のWindows10のパソコンに買い替えて若干速くなりましたが、それでも1時間以上かかる時もザラにありました。)
この問題点を解決したのがグラフィックボードということになります。
最新の4K映像や繊細な3Dグラフィックの描写、また動画のエンコードといった処理をCPUと一緒に行ってくれるのでスピードが速くなります。
特に3D映像の場合はポリゴンという映像表現で奥行きのある立体感を描写するのですが、この処理を高速に行う3Dエンジンがグラボには搭載されているので、CPUよりも断然有利になるのです。
わかりやすく例えると優秀な社長を優秀な秘書が支えているといったところです。
社長1人だけだと手に負えない業務でも、優秀な秘書が1人いるだけでスムーズかつ手早く処理でき円滑に会社運営ができますよね?
それと同じで、CPUだけでは手に負えない高画質で鮮明な映像出力をグラボが支えて処理してくれる形になるので、極端な処理落ちやカクツキも起きません。
故にPCで3Dゲームを快適にプレイしたり、高画質な動画を編集したかったり、パソコンで4K映像などを鑑賞したい方にはグラボはほぼ必須ということになるのです!
グラフィックボードの構造は?
ではグラフィックボードはどういった構造をしているのでしょうか?
このパーツは主にデスクトップ型のパソコンでしか見ることができないようです。
デスクトップ型ではディスプレイの横に箱型のハードディスクが置かれていますが、これが言ってみれば本体にあたります。
→デスクトップパソコンのメリットとは?ノートPCにはない魅力って?
中を見ますといろいろなパーツが組み込まれておりますが、もしグラボを差し替えたいと思ったらハードディスクも入っているので慎重に取り扱ってください。
グラボを構成する部品の内訳は基本的には以下の6つになります。
- グラフィックボード基盤
- GPUチップ
- ビデオメモリ
- 冷却ファン
- モニタ出力端子
- 補助電源装置
先ほども述べたように、グラフィックボードは基盤となるボードにGPUというチップを搭載したハードウェアのことです。
CPUと似たような感じですが、GPUは映像や画像処理能力に特化した半導体チップで、搭載されている場所も全く違うので誤解しないように!
またGPUだけでは映像や画像関係の情報を一時保存できないので、その役割を担うための補助メモリとしてVRAMというビデオメモリがGPUチップを取り囲むように配置されています。
基本的にVRAMはその容量の数値が大きいほど性能が高く本格的な3Dゲームに特化しやすくなっており、最新モデルだと8GBもあります。
そしてGPUの性能が高ければ高いほど、消費電力も高くなり発熱量も増えます。
特により高性能になるほど強力な放熱や冷却が必要となりますが、そのための冷却ファンも必須になりますし、電力の増加に合わせて補助電源も追加する必要もあります。
クロック周波数とは何か?パソコン初心者向けにわかりやすく解説!
後は出力情報をデバイス上に表示するための外部インターフェイスも必要になります。
S端子やHDMI出力端子が主流ですが、最近ではマルチモニター機能に対応するのが主流になってきたため、出力端子の数が2~3ある種類も増えてきました。
様々な呼び名がある?
実はグラフィックボードには様々な呼び名が存在します。
筆者がWikipediaで直接「グラフィックボード」と入力して調べましたら、ページのタイトルは『ビデオカード』となっていました。
正式名称かどうかはわかりませんが、こっちの方が昔から使用されていた用語だそうです。
それ以外にもビデオボードやグラフィックカード、ビデオアダプター、VGAといった呼び名が存在しますが、意味はどれも同じです、混同しないようにしましょう!
グラボで一番オススメなのはNVIDIA!
グラフィックボードには様々な種類があって、どれを購入したらいいか迷う人が多いと思います。
しかし多くのPCゲーマーが推奨する製品は、NVIDIA社が開発しているNVIDIA GeForceでしょう。
※正確に言えば、NVIDIA GeForceはGPUのブランド名のことです。
自分もNVIDIA GeForceのグラボの入ったパソコンでPCゲームをプレイしたことがあるのですが、本当に快適でした。
繊細な3Dグラフィックスの描写も滑らかで綺麗でしたし、途中で極端な処理落ちが発生したことがほぼないです。
もちろんゲーム内設定をあれこれいじくりまわすと負荷がかかって若干重くなることはありましたが、それでも進行に支障がきたすレベルではありませんでした。
元はと言えばプレイステーション3に搭載されているビデオチップを、アメリカ合衆国の会社とSONYが共同開発したことで生まれたシリーズでありますが、ほとんどのPCゲームやオンラインゲーム制作でも広く使われているためプレイ自体も問題がないです。
使用しているユーザーも圧倒的に多いです、PCゲームを快適にやりたかったら経験者は「とりあえずGeForce買ってね。」と言うでしょう(;^^)
最新機種の商品を紹介しておきますので、興味のある方はぜひご覧ください♪
またNVIDIAと対をなす存在として注目されているのが、同じく米国のAMD社が開発しているAMD RADEONです。
基本的にグラフィックボード市場は、NVIDIA GeForceとAMD Radeonの2つのブランドで独占されています。
こちらはプレイステーション4とXbox360にも搭載されているGPUですが、オンボードの描写処理が他の製品と比べて一番だと言われています。
ただし消費電力が高いと言われていたり、NVIDIAと比べて安定性に欠けるという評価もあります。
筆者もAMDでのゲーム経験は少ないので何とも言えないですが、ゲームと言うより動画再生や映画鑑賞などに適しているという見方もあります。どの用途で多用するか考えてから選んでください。
ノートパソコンではグラボの増設は不可能?
最後に少しだけ残念なお知らせです。
ノートパソコンを使用している方には大変申し訳ないのですが、構造上ノートパソコンにグラフィックボードを追加することは基本的には不可能となっています。
ビデオチップがオンボード実装されているか、統合グラフィック機能を用いている製品が一般的なため、ユーザー側がアップグレードしたいと思ってもPC内部に物理的に追加はできません。
グラフィックボードはその構造と仕様上、どうしてもスペースが大きく必要になりますし消費電力も大きくなります。
そのためグラボをノートパソコンに内蔵してしまうと、肝心かなめの小型で携帯できるという利点を失いますし、何より消費電力が大きくなってバッテリー駆動時間が短くなってしまうからです。
ただし追加するのは不可能といいましても、これはあくまで内部に追加するという点です。
実はさらに詳しく調査してみましたら、ノートパソコンにもグラボを追加する方法がありました!
それについては長くなりますので、以下の記事で詳しく解説しています!
ノートパソコンにグラフィックボードを外付けで!ゲームが快適に!
まとめ
今回はグラフィックボードの意味と役割について、PCゲーマー初心者にもわかるように解説してきました。
グラフィックボードはCPUと違って画像や映像の処理に特化した部品ですが、これがないと本格的にPCでゲームは楽しめません。
そのためには最新のグラボを搭載したデスクトップ型パソコンの購入がほぼ必須だということです、グラボがないノートパソコンだと基本的には難しいということは理解してください。
いろいろと述べてきましたが、基本的に性能が良いグラフィックボードとは
- VRAMの容量が大きい
- GPUのクロック周波数がより高い
の2つの基準を満たしていることです。
もっと詳しく知りたい方は以下のサイトでどんな製品があるか確認出来ますよ。
価格.com