今回のテーマは、大学に進学した学生にとって非常に大事になる学位についてです。

学位とは、ある一定の学術を修めて、価値のある論文を提出した物に与えられる称号のことです。





そしてその学位には主に、学士」と「修士」と「博士の3種類があります。

よく聞くけど何がどう違っているのか?ハッキリ認識できている学生はどのくらいいるでしょうか?

特に就職する会社によっては学位次第で有利になる場合があり、進級する速さや給与に差が出ることもあります。

将来のためにも知っておいた方が多くの学生のためになるでしょう。

ですので、今回は学士と修士と博士の違いを詳しく徹底解説していきます!


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学士・修士・博士の違いって?



学士と修士と博士



これらは大学に進学した学生が最終的に与えられる学位の種類です。

まず基本的な分類をしますと、

  • 学士:大学卒業で得られる学位
  • 修士博士:大学院進学後で得られる学位

となります。


修士か博士の学位を得るのなら大学院に進学する必要があります、わかりやすく言うなら大学院での階級みたいなものです。

では改めてこれらの学位について、違いやメリットなどをそれぞれ詳しく見ていきましょう!

学士とは?

学士』とは、大学を卒業した者に与えられる学位です。

大学4年間で卒業に必要な単位を履修し、さらに卒業論文を提出することが条件となっています。

これだけ読むとやや難しく感じるかもしれません。


しかし、実際のところは単位についてはごく普通に講義へ出席し、試験を受けるなりレポートを提出すれば得られます。

卒業論文や研究も教授や先輩の意見をしっかり聞いて、ゼミに出席し、真面目に作成して提出すればまず合格できます。

不合格になるようなら事前に指導教員がしっかり駄目だとしてくれるでしょう。


卒業すれば見事「学士」の称号が得られますが、この学士でも就職した先の企業で高い評価を得られるかどうかは別です。

なぜなら学士は大学卒業した学生なら全員修得できるからです。

企業によっては次に紹介する「修士」の方を優遇する場合もあります。

因みに“飛び級制度”を利用すれば、1学年を飛び越して上の学年に進級できるので、学士をたった3年で修得できたりもします!


修士とは?

大学卒業後に進学することになる大学院で取得できるのが『修士』です。

修士になるための2年間の大学院に在籍する期間を、修士課程(または“博士前期課程”)と呼びます。

修士の学位を取るための条件としては

  • 2年間大学院に在籍し所定の単位を修得すること
  • 修士の学位論文の提出

となっています。


修士課程に進むには大学卒業、すなわち学位の取得が条件となります。

また学位と同様で飛び級制度を利用すれば、大学院入学後1年で取得が可能です。

仮に飛び級制度を2回利用すれば、学位を3年、修士を1年で取得出来ちゃいます。これはかなり凄いことでしょう。


基本的には修士も大学時代と同じで、単位を取るための授業がメインとなります。そのため修士の学位は比較的取りやすいと言えます。

無事に修士の学位が得られたら「~博士」、もしくは英語で「マスター」と呼ばれます。

マスターなんて呼び名は凄くかっこよく響きますが、日本語では修士です。

■医学系の学科は修士がない?

基本的には4年生大学の多くの学部では大学卒業後で修士課程に進めます。

しかし医学部や歯学部、農学部の獣医学科、薬学部といった医療色の強い学科では6年制となっていて、2年間の修士課程を経ずに直接博士課程へと進学するようになっています。



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博士とは?

大学院で修士課程を修了した後で進むことになる、博士課程(または“博士後期課程”)を修了して、博士論文の審査および試験に合格した者に授与されるのが『博士』号です。

英語では「ドクター」と呼ばれます、“医者”という言葉のイメージが強いですが、学術部門では“博士”という意味でも通用します。

博士の学位を取るための条件としては

  • 3年間大学院に在籍し所定の単位を修得すること
  • 博士の学位論文の提出

となっています。

※ただし博士課程を経ずに企業へ研究職として就職して、その後会社の仕事の過程で作成した研究論文を発表し、その論文が優秀な物と評価されることで博士号の認定を得ることも可能になっています。



博士の学位を取るための3年間は博士課程となりますが、大学院に入ってから博士を取るには最低5年間はかかることになります。

修士との最大の違いは修士は単位取得の面も大きかったですが、博士は修士とは違って論文作成がメインになります。

そのため博士を目指す人は、大学に提出する論文や学会に提出する論文の作成に追われることになります。

さらに学位論文も審査があって、この審査に合格しないと博士の学位をとることができません。

修士とは違って博士号を取るのは難しいと言えます。

もちろんノーベル賞級の開発や研究に携わりたいのであれば、博士課程まで進むことがほぼ必須となるでしょう。

就職での有利・不利を比較!

ここからは就職についてのお話しとなります。

やはり大学院を修了した後も、企業への就職を考える人は多いでしょう。


まずは学士と修士の比較からになりますが、実は専門知識が問われやすい企業や職種に就きたい場合は、学士よりも修士の方が有利に運びやすいのが現状です。

大学卒業と比較すると院卒者の方が就職しやすく、入社後の待遇もいいことになります。

すなわち大卒で就職するべきか、院卒で就職するべきかの2択になるのですが、これが理系に進学した多くの学生にとっての悩みとなります。

※以下の記事ではそれぞれを選択した場合に、就職後でどれだけの差が出てくるのかを徹底的に掘り下げて書いています。
大卒と院卒の違い!初任給・年収・生涯賃金の比較も調べてみたよ!

反対に博士は長い間大学に在籍してたくさん研究して論文も作成しないといけず、博士号を取る頃には20代後半か30代にまでなる方もいるようです。

つまり実質中途採用と同じような感じになり、入社後に教育していく時間はありません。

そのため、企業に就職するのは修士よりも難しくなる傾向が強いです。


ただ、博士の学位を取れば将来的には大学の先生か教授になれる可能性は高いです。

博士号取得者はそれだけで社会的地位も高くなります。その点では修士や学士よりも有利に働きますので、やはり大学教授か研究職に就いた方がいいですね。


また博士の学位を取ると就職は難しくなる傾向が強いですが、仮に大学での研究実績が評価されると、企業から研究職にスカウトされる可能性も出てきます。

もしかしたら大学で働くより好待遇が期待できるかもしれませんよ。

まとめ

今回は学士と修士と博士の違いを詳しく解説してきました。

まとめますと、学士と修士は単位をメインとなり難易度はそこまで高くありませんが、博士は論文を提出し審査に合格しないといけないので難易度が高いです。

また、就職のしやすさや待遇面でも学士と修士に比べて、博士はやや劣る傾向が強いです。

特に理系の方は大学院まで進学する人が多いので、修士か博士で迷ったら、将来就職するのか否かで判断しましょう。

企業で研究の実績を積んで正当に評価されると、大学の教授職になれる可能性も出てきますよ。


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