中学校では定期的に成績を診断するためのテストが行われます。

このテストでいい点数をとれないと高校受験に大きな影響が出るので、多くの生徒を悩ませますね。





だけど学校ではもう一つ重要なテストが行われます。それが実力テストです。

この実力テストに対して、中間テストや期末テストは定期テストと位置づけられています。

実力テストは名前に“実力”とついていることもあって、生徒の実力が試されるテストで一般的に定期テストより難しいテストとされています。


では難易度以外だとどういった違いがあるのでしょうか?

また受験においてはどっちがより重要視されるのか?今回は両者の違いと差を、徹底的にわかりやすく解説していきます!


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定期テストと実力テストの違い!

定期テストと実力テストは両方とも多くの学校で行われるテストです。

両方のテストについて

  • 行う目的
  • 時期
  • 難易度と出題範囲

の3点に分けて、簡単に表でまとめましたのでご覧ください。

定期テスト 実力テスト
目的 生徒の成績評価を決めるために行う 生徒の学力診断、どの高校or大学に合格しやすいかを計るために行う
時期 中間テストは学期の中間、期末テストはその学期の終わり 特に決められてはいない
難易度と出題範囲 それまでの授業で習った内容で決められており、難易度も普通 範囲は基本全てで、より受験向けな内容となっており難易度は高い

このような違いになっています。


一言でまとめますと、2つのテストは

生徒の成績評価に大きく関係するか否か

そこが大きな違いとなりますが、これだけだと少しざっくりしすぎですね。

さらにどっちのテストを優先した方がいいのか?次の章からはもっと細かく掘り下げていきます。


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テストを行う目的

定期テストは各々の教科における、生徒の学期末での成績評価を下すために定期的に行う試験のことです。

また受験とは関係のない科目(音楽や体育、家庭科など)も試験科目になっていることが多いです。

定期テストには学期ごとに中間テストと期末テストの両方が行われたりしますが、この両者の違いについては以下の記事で詳しくまとめています。



対して実力テストの方は、国語、社会、数学、理科、英語の5教科のみで行われ、成績評価には組み入れず、あくまで生徒の実力や学力診断のために行われます。

一見すると成績の評価にあまり関係しない実力テストは、やや軽視されがちではあります。

ただしごく一部の進学校などでは成績評価、及び内申点に組み入れてたりします。

特に進学塾や予備校が実施する模擬試験を、実力テストとして取り入れている学校も一部ありますが、その場合はその生徒がどの高校に合格できやすいか、その判定材料にも使われます。

こればかりは先生に聞くしかありませんが、仮に成績評価に組み入れるとしても、その比重はかなり小さめでやはり定期テストの点数を重視する傾向の方が強いです。

優先すべきはどっち?

進学校に通う多くの生徒は、難関レベルと言われる私立高校へ合格できるかどうか、それが一番気になりますよね。

そういう生徒にしてみれば、学校で習った内容だけしか出題されない定期テストよりも、より受験向きな実力テストで高得点を目指すことにこだわりがちです。


定期テストなんて簡単だから、実力テストの対策を優先した方がいい!

なんていう意見を持っている生徒も多いかもしれませんね。

だけどそれは大きな間違いです。


ここで忘れてはいけないのが、内申点の存在です。

内申点とは簡単に言えば、中学校が高校に提出する生徒の在学中の成績や活動内容などを記載した資料のことです。


基本的に定期テストは生徒の内申点に大きく関わります。

ここがミソになります。

入学試験を実施している高校なら、その入学試験で高得点を取れば素直に合格できますが、高校受験ではこの内申書も受験生の評価の対象としているのです。

中学3年生にとっては内申点は極めて重要な指針となりますが、この内申点に大きく影響するのが定期テストの点数です。

基本的にどこの中学校も、実力テストよりも定期テストの点数を優先的に成績評価に組み入れますが、逆に言えば定期テストの点数が低いと内申点にも悪い影響が出ます。

極端な話入学試験でどれだけ高得点を取っても、「内申点の点数が低すぎて不合格!」なんていう事態も起こりえます。


ただし基本的に「学力が高い生徒は総じて内申点が高い」という傾向が強いので、深く気にしすぎる必要はありません。

一般的に行われる模擬試験でも、そのテストの点数をもとに志望校の合格基準を算出していて、内申点は加味されません。

もし内申点と学力が大きく離れている生徒は、明らかに学校での授業の態度が悪いか、定期テストでの点数が低い可能性が高いです。

例えば基本5教科の点数は良くても、期末テスト限定の音楽や家庭科、体育の成績が極端に低い場合も要注意です。

いい成績で卒業して受験に悪影響を及ぼさないためにも、定期テストを優先した方がいいことになります。


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テストを行う時期

定期テストについては、中間テストの方は1学期と2学期の中旬、期末テストの方は学期末に行われます。

対して実力テストの方は時期については特に定められていません。しかし長期休暇明けや、進級後に行うというケースが多いみたいです。

ほぼ同じ時期に両方のテストが行われることは、生徒の負担を考えてもまずないとは思いますが、基本的にどっちのテストも定期的に行われることが多いです。


僕が通っていた中学は、夏休みや冬休み明け、さらに2年生や3年生に進級した直後に行っていました。

実力テストはその前に長い休みを挟むことが多いので、試験休みなんていうのもありません。

そのため部活動に明け暮れている生徒には厳しいものがあります、部活と勉強を両立するための工夫については以下の記事で詳しく!

難易度と出題範囲の差

もう一つの大事な違いが難易度と範囲です。

僕自身も中学生時代は両方のテストがありましたが、総じて実力テストの方が難易度が高かったです。


こればかりは担当する教師の裁量にも依りますが、基本的に定期テストは基礎的な問題が多く、教科書や問題集の何ページから何ページまでと出題範囲も狭いのが特徴です。

学校で習った内容をどこまで理解したかを図るという意味合いが大きいため、難易度が大きく上がるということはほぼありません。

対して実力テストは、その名の通り生徒の“実力”を試すもので、生徒がどの程度の学力を身に着けているか、そして志望校に合格できるかどうかの指標を計るという狙いが強いです。

そのためより受験向けの内容となっており、難易度も高めで、それまで習った全ての範囲の中から出題されます。

また問題の形式も特に定められていないのが特徴で、習ってはいても授業とはかけ離れたようなパターンの問題が出題されたりします。


しかし学校の先生が作成している実力テストの場合だと、参考資料として市販の問題集を見たりするそうです。

その場合たまたま同じ問題集を持っていた生徒がいると、それだけでその生徒が有利になってしまいます。

平均点はかなり低いのにやけに高い得点を叩き出した友達は、同じ問題集の同じような問題を解いていた可能性が高いですね。

もちろんこればかりは運となりますので、当てにしないようにしましょう(;^^

実力テストでいい点数を取るには?

さてこの記事をご覧になっている一部の生徒は

実力テストでいい点を取りたい!

と思ってらっしゃるのではないでしょうか?


「定期テストは点が取れるけど、実力テストになると点が取れない!」というパターンに陥っている生徒は多いですね、僕もそうでした(;^^

しかし実力テストはこれまでの説明でもわかるように、難しめのテストです。

定期テストの方は学校で習った内容が中心で、基礎問題も多いですが、実力テストとなるとやや応用力が試される問題が多いので、点数が低くて当たり前なのです。


最初から応用問題があっさり解ける生徒はまずいません。それこそ毎日のように塾の模試や、問題集を必死に解いている生徒だけの話です。

実力テストは点が取れないからと言って嘆く必要はありません。逆に言えば内申点は高くなるので、プラス思考で行きましょう!


でも中には、

  • 「自分の学力のレベルを少しでも高くして、志望校に合格したい!」
  • 「自分の学校では実力テストも内申点に含まれる!」

という生徒もいるでしょう。

また範囲も受験向けということもあって膨大ですから、生半可な勉強量ではとても高得点は取れません。


ではどうすればいいのでしょうか?その具体的な対策を主に2つほど紹介していきます。

普段から勉強する習慣を身に着ける

個人的にこれが一番大事な要素だと思います。

例えば「定期テストはいい点だけど、実力テストは悪い点」という生徒はよくいるのですが、こうした生徒は定期テストの直前しか勉強しないというパターンに陥っているのですね。

授業で解いた問題や教科書の内容を丸暗記しているだけで試験に臨んでいませんか?

そのやり方は定期テストでは通用するかもしれませんが、範囲も広がって応用力が試される実力テストでは通用しません!

普段から勉強するという習慣が身についていれば、結局定期テストでもいい点数は取れます。一夜漬けなんかする必要はありません。

もちろん家庭科や音楽といった定期テスト限定の科目もありますが、こうした科目はそこまで難易度も高くなく、ほぼ暗記のはずです。

普段から勉強している習慣が身についていれば、こうした暗記科目でも割とそつなくこなせます。

学年でトップクラスの成績を収められる生徒は、総じて定期テストと実力テストの両方とも高くなります。

少しずつ勉強時間を増やしていく

しかし習慣化すると言われて、すぐにできれば苦労はしないですよね。

実際僕も学校に通っていた頃は、勉強を習慣化するのに苦労しました。

ではどうしたのかと言いますと、最初は短時間から勉強するようにしました。

普段から全くと言っていいほど勉強しない生徒が、いきなり3時間超の勉強などさすがに無理があります。

人間は急な変化に対応できません。


ですのでよりストレスを減らすためにも、少しずつ勉強時間を増やしていきます。

最初の2週間は30分だけ、次の2週間は1時間、次の1か月間は2時間…

といった感じで段階的に増やしていきましょう。

こうすることでお風呂に入るのと同じような感覚で習慣化していきます。


ただ問題となるのがスマホとの付き合い方ですね。

今のご時世、スマホを持っている中学生も少なくないでしょう。

特に受験生にとってスマホなどで時間が潰れるのは大問題なのですが、どう付き合えばいいのか。具体的な対策については以下の記事でどうぞ!

間違えた問題を復習すること!

また定期テストと言えど、100点が取れるという生徒は少ないはずです。

何問かは難しい問題が含まれているはずですから、そうした間違えた問題を後でしっかりと復習することです。


逆に言えば定期テストで間違えた問題、やや難しかった問題は、実力テストでも出される可能性が高いです。

他にも授業中に先生が「この問題が出るかもよ。」なんていうヒントを言っていたら、なおさら要チェックです!

大事なのは、似たような問題が次に出題された時に解けるかどうかです。

実力テストと言えども、結局は今まで自分が勉強した範囲の中で出題されます。

そうすると勝負は3年生になってからです。

間違えた問題を復習することが、次のテストの高得点に結びつく近道となります。

これを繰り返していけば、受験直前の実力テストでは高得点が取れるでしょう。最後には継続した生徒が勝ちますね。

まとめ

今回は定期テストと実力テストの2つのテストの違いについて解説しました。改めて今回の内容をまとめます。

  • 定期テストは、学校の成績評価に大きく関係するが、それまでの授業で習った内容が中心に出題されるので比較的易しい
  • 実力テストは、学校の成績評価には大きく関係しないが、生徒の実力を試す意味合いが強く受験向けで難しい
  • 実力テストでいい点数を取るには、普段から勉強する習慣を身につけることが大事



実力テストで低すぎる点数だとへこみやすいですね、僕もそうでした。

特に難関レベルの志望校への合格を視野に入れた進学校の実力テストなどは、ほぼその高校の入試にそっくりなため難易度も超高いです。


だからと言って実力テスト対策ばかりやっていて、肝心の定期テストで低い点数だと元も子もありません。

一方で定期テストだけ点数が良くて実力テストの点数が低いままだと、一向に実力が伴わず本番の入試で痛い目を見ます。

結局大事なのはバランス良く点数を取ることなので、そのためにも普段から勉強する癖を身につけることが大事になってきます。


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