土手や河原の近くに行くと、空を飛ぶトンボが多く飛んでいるのを見かけます。

子供の頃は無邪気に捕まえようとしましたが、大人になってすっかり虫が苦手になりました。遠目だとハチにも見えちゃうからですね。

さて、そのトンボは羽があって飛ぶことができますが、数え方は「一羽」と「一匹」どっちが正しいでしょうか?

鳩弟子鳩弟子

トンボは羽があるから、鳥と同じく「一羽」だ!

鷲弟子鷲弟子

いやいや虫なんだから「一羽」じゃなくて「一匹」でしょ!

こんな感じでトンボの数え方は、「羽」と「匹」のどっちで数えていいか迷いますね。

ということで、トンボの数え方を徹底解説していきますよ!

フクロウ教授フクロウ教授

トンボの羽は鳥の羽とは構造的に違うんだ

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トンボの数え方は?

冒頭でも説明したとおり、トンボの数え方は「羽」か「匹」、どっちを使えばいいか迷いますが、正解は

となります。すなわち、一匹、二匹、三匹…と数えます。


鶴弟子鶴弟子

羽があるのに、「一羽」って数えないの?

もしかしたら納得できない人もいるかもしれません。

トンボがどうして「匹」と数えなければいけないのか、そもそも鳥の羽とどう違っているのか、詳しく見ていきます!


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トンボは虫だから「匹」!

トンボはご存知のように飛ぶことができる虫です。トンボを拡大して見たら、大きな羽が両側に生えていますよね。

そのため「一羽」とか「二羽」と数えても良さそうな気もしますが、実は間違いです。

なぜならトンボは鳥類ではなく、虫だから

これだけ聞くと「そんなの当たり前だろ!」と言われそうですが、実は助数詞で「羽」を使っていい動物はそもそも決まっています。

原則として、「一羽」とか「二羽」と数えるのは、鳥類だけという決まりがあります。これは飛べない鳥であるペンギンやダチョウ、鶏も例外ではありません。

そして「匹」とは、虫を含む小型の動物全てに適応できる数え方です。

よってトンボの数え方で「羽」を使うのは誤りで、正しくは「匹」となります。

※鳥類じゃないのに「羽」と数える動物としては、コウモリやウサギなどがいます。詳しくはこちらから!

トンボの羽は鳥の羽とは全く違う!?

学問的にはトンボの羽は「」とも書きます。

鳥類の羽が羽毛に覆われているのに対し、トンボの羽は背中の外骨格が薄い膜上に伸びたもので「キチン」と呼ばれる特殊な物質で出来ています。

見た目に関しても、鳥類の羽が前脚の変形から生じておらず、背中から生えたものでさながら天使やドラゴンと同じようになっています。

トンボに限らず羽がある昆虫はすべてこの「翅」です、「一羽」や「二羽」で数えるのは無理があります。

フクロウ教授フクロウ教授

トンボは空中でホバリング(静止)することも出来るんだよ



「頭」で数える虫もいる

トンボに限らず昆虫類は全て「匹」を使って数えると説明しましたが、何と例外的に「頭(とう)」と数える昆虫もいます。

その虫とはなんとです!

これについては様々な説があります。

明治時代の論文に蝶を英語で「one head」や「two head」と、「頭」を意味する「head」で数えていた記載があり、それをそのまま和訳したことが由来という説が有力です。

ほかには、標本で蝶を飾るときには「頭」があることが大事だから「頭」で数えるようになった、という説もあります。

標本を作ったり、学問の世界では蝶と同じくトンボも「頭」で数えるルールが有るようです。ただ日常生活ではほぼ使わないですね。

原則で考えたら「頭」と数えるのは、人間並みかそれ以上の大きさを誇る動物だけなので、蝶も「匹」で数えたほうが無難です。


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トンボを英語で数えると?

トンボを英語で言うと「dragonfly」です。

可算名詞なので複数形にしてOKです。

すなわち「トンボ2匹」は「two dragonflies」となります。


因みにトンボはトンボでも、イトトンボになれば「damselfly」、ヘビトンボは「dobsonfly」、赤トンボは「red dragonfly」となります。

まとめ

今回はトンボの数え方の紹介でした。それではおさらいしましょう!

  • トンボの数え方は「匹(ひき)」、虫なので「羽(わ)」は使わない
  • トンボの翅(はね)は鳥の羽と構造と性質が異なる
  • 蝶は「頭(とう)」で数えることもある
  • トンボは英語で「dragonfly」、「2匹のトンボ」は「two dragonflies」



トンボだけでなく蝶や蛾、ハチなども飛べますがやはり「匹」で数えます。

ほかにもいろいろな物の数え方を紹介していますので、よければ御覧ください。




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