甘い味をしたプルッとした食感の食べ物といえば「ゼリー」ですね。

値段も高くないですから、ついつい食べすぎてしまう間食でもあります。

さてそんなゼリーですが、漢字でどう書くか知っていますか?

鷲弟子鷲弟子

これは予想できないな。当て字で「瀬梨」かな?

身近な食べ物ですが、やっぱり漢字だと中々難しいようです。そもそも漢字表記とかあるのかと思いたくなりますが、実はあるんです!

ということで、今回は「ゼリー」の漢字表記とその由来、中国語表記も合わせてご紹介していきます!

フクロウ教授フクロウ教授

実はとっても意外な漢字だった!

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「ゼリー」を漢字で書くとどうなる?

では正解の発表です。「ゼリー」を漢字で書くと、こうなります!

車厘



鳩弟子鳩弟子

この2文字で「ゼリー」?全く予想外だ

恐らく正解できた人はほぼいないのでしょうか、凄く予想外な漢字ですよね。

どうして「ゼリー」の漢字表記が「車厘」となるのか、その由来を見ていきましょう!

「車厘」の由来とは?

そもそも「ゼリー」とはゼラチンや寒天、ペクチンなどを溶かして、香料や砂糖、果肉を入れ、型に流し込んで固めた菓子の総称です。

英語で「jelly」と書きますが、これはフランス語で「凍らせる」を意味する動詞gelerの過去分詞形geleeが語源となっています。

さて「ゼリー」の漢字表記が「車厘」となるわけですが、この表記が記載されているのは、1983年に集英社より出版された『日本語になった外国語辞典』という本です。


ではどうしてこのような表記になるのか、漢字2字をそれぞれ分けて考えてみます。

  • 「車」:訓読みは「くるま」、音読みが「シャ」、意味は「くるま、乗り物」
  • 「厘」:訓読みはなし、音読みが「リン」、意味は「店、屋敷、数値の後につける100分の1の単位」

「車」とはご存知「自動車」のことですが、問題なのは「厘」の方ですね。

こちらは3割3分3厘、九分九厘など野球の打率や確率表示などに使われますが、一方で「店」といった意味もあります。

しかしいずれの意味でも、お菓子の「ゼリー」と結びつかないですよね。

つまり意味として考えられた表記ではなく、当て字ということになります。

「ゼリー」の「ゼ」が「車」、「リー」が「厘」にあたるわけですが、「厘」はともかく「車」の音読みが「シャ」なのでちょっと強引な気もします。

どうして「車」の字が当てられたかは定かではありません。こちらのツイートを御覧ください。

こちらのツイートによれば、この当て字は既に明治時代から用いられていたことが伺えます。

こればかりは当時の人々の遊び心と言うか、感性に委ねられていて、現代人の感覚では理解できないところです。

あるいは、ほかに適当な漢字がなかったから、仕方なく「車」という字で誤魔化しただけかもしれませんね。


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寒天とは違うの?

「ゼリー」とよく似た食べ物で「寒天」があります。

もしかしたら、「寒天」が「ゼリー」の漢字ではないかと思った人もいるのではないでしょうか?

結論から言えば、「寒天」とは天草やオゴノリといった植物の粘液質を凍結・乾燥させた食べ物のことで、「ゼリー」とは違います。


一方「ゼリー」とは液体をゲル化(硬化)させた食品です。

多くは「ゼラチン」がそのゲル化に用いられる材料ですが、「寒天」が用いられることもあり、その「寒天」を使った「ゼリー菓子」もあります。

必ずしも「ゼリー=寒天」ではないので注意しましょう!

いろいろなゼリー菓子を漢字で!

日本では様々なゼリー状の菓子が販売されています。代表的なゼリー菓子の漢字表記を紹介しましょう!

  • コーヒーゼリー:珈琲車厘
  • フルーツゼリー:果物車厘
  • こんにゃくゼリー:蒟蒻車厘
  • ぶどうゼリー:葡萄車厘
  • マンゴーゼリー:檬果車厘
  • アセロラゼリー:西印度櫻桃車厘

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「ゼリー」の中国語表記は?

「ゼリー」の漢字表記は「車厘」です。しかしこれは日本語での漢字表記になります。

では中国語表記ではどう書くかと言いますと、

软糖



とかなり難しい漢字になります。


発音は「ランタン」となり、「软」の意味は「柔らかい」、「糖」は日本語と同じく「砂糖」の意味もありますが、「飴」の意味もあります。

つまり「软糖」は「柔らかい飴」という意味になり、これが日本語で言う「ゼリー」となるわけです。

まとめ

以上「ゼリー」の漢字表記の紹介でした。ではおさらいしましょう!

  • 「ゼリー」を漢字で書くと「車厘」
  • 「車厘」は当て字、明治時代からあった
  • 「ゼリー」と「寒天」は違う
  • 「ゼリー」を中国語で書くと「软糖」



カタカナ3文字の食品がこんな変わった漢字表記になるだなんて、誰が予想できたでしょうか!

ところで普段はカタカナでしか見ない物も漢字表記があるんです、もしよければ以下の記事もどうぞ!





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