疾風の如く駆ける動物、一度乗って全力で草原を駆け回ってみたいものです。

馬は哺乳類に属しますが、正しい数え方って知っていますか?

鷲弟子鷲弟子

馬の数え方?「一頭」で合ってるでしょ?

鳩弟子鳩弟子

いや昔の人は「一匹」って数えてたと思うけど?

実は馬の数え方は「一頭」だけじゃないって知っていましたか?

なんと「一匹」とも数えていたし、他には「一蹄」とか「一騎」、「一乗」という数え方もあったんです。

ということで馬の数え方を徹底的に見ていきましょう!

フクロウ教授フクロウ教授

「匹」という漢字は馬が由来だったみたいだよ

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馬の数え方は?

馬の数え方ですが、意外と多くあり全部で5通りもありました。

  • :読みは「とう」、一頭・二頭
  • :読みは「ひ(ぴ)き」、一匹・二匹
  • :読みは「てい」、一蹄・二蹄
  • :読みは「き」、一騎・二騎
  • :読みは「じょう」、一乗・二乗



鶴弟子鶴弟子

聞いたこともない単位が混じっているな

馬は「一頭」って数えるものだと思ってたら、実は詳しく調べたら昔は「一匹」とも数えていました。

「匹」の由来も含めて詳しく見ていきましょう!

馬の数え方は基本的には「頭」!

冒頭でも紹介しましたが、馬は大きい哺乳類です。

動物で「頭(とう)」と数えていいのは、馬やライオン、象など人間より大きいかほぼ同じサイズの動物だけです。

そもそも「頭」という助数詞は、アメリカの英語を和訳したことが由来となっています。


その昔、アメリカではカウボーイが牛を数えるのに「head」を用いていました。

遠くから眺めても、牛の頭が見分けがつきやすく、頭の数を数えると牛の数と一致していたから、「two heads」とか「three heads」と数えていたわけです。


この数え方を日本にそのまま輸入した形になり、馬の数え方にも使われるようになったわけです。


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昔は馬は「匹」と数えていた?

馬の基本的な数え方は「一頭」で合っています。

しかし歴史を遡ると、元々馬は「一」と数えていたんです!

源氏物語や今昔物語集、さらに夏目漱石の作品にも馬を「一匹」と数えていたことから、「一頭」という数え方は近代以降となります。


実は助数詞の「匹」というのは、馬の尾から出来た象形文字です。

昔は馬も農耕に使われていたのですが、荷車を綱で結んで、馬に引かせることをやっていました。

農夫達は毎日のように馬のお尻を見ていました。


そして馬のお尻が2つに割れていることが強くイメージとして残り、馬を「2つの割れた尻の対を持ち、綱で『引く』」動物と認識するようになります。

「2つの割れた尻」は馬の尾の象形文字で表され、読みも「綱を引く」の「ひく」をそのまま引用した形になります。

鷲弟子鷲弟子

「匹敵する」という言葉のように、二つが互角であることを表しているよ




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馬の蹄から「蹄」!

馬はご存知脚の先に「蹄(ひづめ)」という、厚くて固い爪があります。

地面を速く走るために進化した有蹄類独自の器官で、この言葉自体を馬を数える単位として用います。

4つの脚それぞれに1蹄ある形ですから、馬1頭は「4蹄(てい)」、2頭なら「8蹄」、3頭なら「12蹄」となります。

他にも蹄がある動物としては、鹿、牛などがいてやはり「蹄」を単位として数えることがあります。

人が乗った馬は「騎」!

馬は古今東西人が乗る動物として知られています。

実は人が乗った馬はまた独特な数え方をして、「」という単位を使います。

10頭の馬がいて、10人がそれぞれ1頭の馬に乗ったならば、「10騎の馬」ということになります。


もちろん人の数が騎数と一致するとは限りません。

仮に1頭の馬に2人の人間が乗ったら、「1騎の馬に対して2人」となります。

またあくまで「人が乗った馬」が条件なので、100頭の馬がいて人っ子一人乗っていなかったら、当然「0騎」となります。

フクロウ教授フクロウ教授

馬は100頭いたけど、その中の1頭に人が1人乗っていた。さて何騎でしょう?



車を引いた馬は「乗」!

最後に紹介する数え方は「」です。

この数え方ですが、使い方は兵車など車を引いている馬(馬車)に対して用います。

馬4頭で車を引いていたことから、「馬4頭=1」と数えます。


因みに「乗」は助数詞で車の数を数えるのに用います。

つまり「乗」の数と一致するのは、「乗り物」の数ということです

馬を英語で数えると?

馬を英語で言うと「horse」です。

可算名詞なので複数形にしてOKです。

すなわち「馬2頭」は「two horses」となります。


ただし馬は馬でも、雌の馬なら「mare」、高さ1.5メートルほどの小型の馬なら「pony」という表現もあります。

もちろんいずれも可算名詞なので、そのまま複数形のsをつけて大丈夫です。

まとめ

今回は馬の数え方の紹介でした。それではまとめといきましょう!

  • 馬の数え方は「頭(とう)」、「匹(ひき)」、「蹄(てい)」、「騎(き)」、「乗(じょう)」
  • 馬は大きい哺乳類なので「頭」で数えるのが原則
  • 馬は昔は「匹」で数えていた、「匹」は馬の尾の象形文字
  • 馬は蹄があることから「蹄」で数えることもある、「4蹄」で馬一頭
  • 人が乗った馬は「騎」で数える
  • 兵車を引いた馬は「乗」で数える、馬4頭で「1乗」
  • 馬は英語で「horse」、雌の馬は「mare」、小型の馬は「pony」、全部可算名詞



馬にこれだけの数え方があったなんて、驚かされました。馬が多くいる牧場に行った際に参考にしてみて下さい!

馬以外の動物の数え方も気になりますね。興味のある方はぜひ御覧ください!





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