健康に良いとされる乳製品といえば、「ヨーグルト」ですね。
もしかしたら毎日のように食べる人もいるのではないでしょうか、現代人には欠かせない栄養素がたっぷり含まれますからね。
でも毎日のように食べる人でも、漢字での表記はなかなか思い付かないのではないでしょうか?
「ヨーグルト」の漢字表記?本当にあるの?
当て字だと「葉具流糖」かな?
そもそも「ヨーグルト」って本当に漢字表記があるのかそこが疑問ですよね。
ということで「ヨーグルト」の漢字表記について見ていきましょう!
日本のとある省令にその表記があったよ
「ヨーグルト」を漢字で書くとどうなる?
では正解の発表です。「ヨーグルト」を漢字で書くと
となります。
「発酵させた乳」だから「発酵乳」なのかな
意外とあっさりとした表記ではないでしょうか?
ただしこの表記の由来を探ってみると、どうも日本の現在の法制度上の表記のようです。
「ヨーグルト」の意味と合わせて詳しく解説していきます!
「ヨーグルト」の意味とは?
改めて「ヨーグルト」の正しい意味を解説しますと、乳に乳酸菌や酵母を混ぜて発酵させて作る発酵食品の一つです。
搾乳に際しては、乳牛だけでなく水牛やヤギ、さらに馬もその対象にになります。
因みに国際連合食糧農業機関(FAO)と世界保健機関(WHO)によると、ヨーグルトは以下のように定義づけています。
乳酸桿菌のラクトバチルス・ブルガリスと乳酸球菌のストレプトコッカス・サーモフィラスの2種類で乳酸発酵しているものとしていましたが、世界的なトレンドを受けて「あらゆる乳酸桿菌属と乳酸球菌のサーモフィラス菌」により発酵したものもヨーグルトの一種とするようになりました。
引用元:独立行政法人農畜産業振興機構
ただしこの定義だと、凄く難しく見えます。
日本では、乳等省令によって「ヨーグルト」を以下のように定義づけています。
「生乳、牛乳などから乳脂肪分以外の成分を除去し、脂肪分が18%以上のもの」と定義されています。
”乳またはこれと同等以上の無脂乳固形分を含む乳等を、乳酸菌または酵母で発酵させ、糊状または液状にしたもの、またはこれらを凍結させたものをいう”
引用元:一般社団法人 日本乳業協会
こちらの定義も少し難しく見えますが、要は「乳を発酵して固めた食品」だと思ってもらえればいいです。
そしてこの省令ではなんと「ヨーグルト」という用語を使用しておらず、「発酵乳」という言葉を使っています。
意味は「ヨーグルト」と実質同じなので、これが「ヨーグルト」の漢字表記となるわけです。
乳酸菌の数も1mlあたり1000万以上という決まりがあるんだよ
「クリーム」や「チーズ」との違い?
「ヨーグルト」は乳を発酵させた食品ですが、同じ乳製品だと「クリーム」や「チーズ」との違いも気になりますね。
簡単に説明しますと、
- 「クリーム」は乳から乳脂肪分を取り出した液体
- 「チーズ」は乳から固形分を取り出した固体
となります。
つまり発酵させてしまうと「ヨーグルト」なのですが、発酵させずに成分を取り出したのが「クリーム」と「チーズ」になるわけです。
因みに「クリーム」は漢字で「凝乳」、「チーズ」は漢字で「乾酪」と書きます。
洋菓子や洋食の材料に欠かせないのが「クリーム」ですが、その「クリーム」を漢字でどう書くと思いますか?また合わせてアイスクリーム、クリームパン、さらに中国語表記も調べてみたので、ぜひ御覧ください!
「アロエヨーグルト」や「ブルガリアヨーグルト」の漢字表記は?
さてこれまでの解説で、「ヨーグルト」の漢字表記とその由来がご理解できたと思います。
ではここからは名前に「ヨーグルト」がつく食品の漢字表記を2つほど見てみましょう!
「アロエヨーグルト」を漢字で書くと?
「ヨーグルト」製品の中でも人気の高いのが「アロエヨーグルト」です、私もよく食べます。
「アロエ」とは主にアフリカ大陸で実るアロエ属の多肉植物ですが、漢字だと「蘆薈」という凄く難しい表記になります。詳しくは以下の記事をどうぞ!
アロエヨーグルトでもお馴染みの「アロエ」、アフリカの植物が由来となっている「アロエ」ですが、漢字でどう書くでしょうか?実は凄く難しい表記でした。植物名の由来を詳しく見ていきましょう!
以上をまとめると、「アロエヨーグルト」の漢字表記は「蘆薈発酵乳」となります。
「ブルガリアヨーグルト」を漢字で書くと?
「ブルガリア」とは、ご存知ヨーロッパの国です。
今でこそ「ブルガリアヨーグルト」はコンビニにも売っている人気商品ですが、実はその昔ある生物学者によってブルガリア人が長寿であることが発見され話題になりました。
それによると、どうやら現地の伝統食品が「ヨーグルト」であったことを突止め、その生物学者によって「ヨーグルト不老長寿説」が発表され、そこから「ヨーグルト」の健康効果が広く知れ渡るようになったわけです。
日本には昭和に駐日ブルガリア大使が広めたことがきっかけで、メディアを通じて一般家庭にもその関心が広がるようになりました。
「ブルガリアヨーグルト」という名前が付いたのも、確かに頷けますが、「ブルガリア」を漢字で書くと「勃牙利」となります。
よって「ブルガリアヨーグルト」の漢字表記は「勃牙利発酵乳」となります。
中国語表記だとどうなる?
これまでは日本語での漢字表記について解説してきました。
だけど漢字のお話と言ったら、お隣の中国での表記も気になります。
そこで中国語で「ヨーグルト」をどう表記するのかも調べてみました。こう書きます。
発音は「スァンニウナイ」、「酸」が「スァン」、「牛」が「ニウ」、「奶」が「ナイ」に該当します。
前半の「酸」が「酸性の」、後半の「奶」の文字が日本語で「乳」を意味します。
「酸性の乳」だから「ヨーグルト」となるわけですが、実はこれは「ヨーグルト」が固まる原理に関係しています。
「ヨーグルト」はそれ自体が酸性なのですが、乳内の糖分を乳酸菌が分解し作り出した乳酸が、乳を酸性にしています。酸性になった乳の中にあるカゼインという物質が、固まることで「ヨーグルト」が出来上がるわけです。
因みに「牛」の漢字はなくても「酸奶」で「ヨーグルト」を意味します。
まとめ
今回は「ヨーグルト」の漢字表記を詳しく解説してきました。それではまとめといきましょう!
- 「ヨーグルト」を漢字で書くと「発酵乳」、乳等省令にその記載がある
- 「クリーム」は乳から乳脂肪分を取り出した液体、漢字で「凝乳」
- 「チーズ」は乳から固形分を取り出した固体、漢字で「乾酪」
- 「アロエヨーグルト」は「蘆薈発酵乳」
- 「ブルガリアヨーグルト」は「勃牙利発酵乳」
- 中国語の「ヨーグルト」は「酸牛奶」または「酸奶」
「ヨーグルト」と一緒に、出来れば「クリーム」と「チーズ」の漢字も覚えれば何かの役に立つでしょう。
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