金色の体毛をまとった愛玩鳥といえば「カナリア」ですね!
今やペットとしても大人気となりましたが、その「カナリア」を漢字でどう書くかわかりますか?
うーん何だろう?見た目で考えたら「金色鳥」かな?
当て字で「可鳴理亜」じゃないかな?
カタカナ4文字ですが、かなり想像しづらいですよね。
そもそも漢字表記があるのかさえ疑問に思いますがちゃんとありますよ。「カナリア」の漢字について詳しく見ていきましょう!
「雀」という漢字が入って3文字になるよ
「カナリア」を漢字で書くとどうなる?
「カナリア」とはアフリカ大陸の北西にあるカナリア諸島がその名前の由来となっています。
漢字表記ですが、実は調べたらちゃんとあったんです。そして2通りあります!
なんとなくそれっぽくは見えるかも
「金」の「糸(毛)」を持った「雀(のような鳥)」だから、「金糸雀」となります。
しかし一方で、「金絲雀」とやや似たような表記もあります。
一体この2つってどう違うのでしょうか。違いも含めて詳しく見ていきましょう!
日本語での漢字表記は存在しない?
「金糸雀」及び「金絲雀」は日本語での表記ではなく、中国語の表記(漢名)です。
日本語では「キンシジャク」とも言いますが、中国語の発音は2つとも「ジンスーチェ」となります。
日本に渡来したのは18世紀末、当時の日本人の間でもその姿形、さえずりの美しさが人気となり、愛玩鳥として流行しました。
「カナリア」という言葉ですが、元々は「カナアリヤ」とも呼ばれていたそうです。
これはスペイン語の「canaria」が訛ったものです。
やはり外国語が由来の言葉なので、当時の日本人も漢字表記を考えようとしましたが、既に中国で「金糸雀」という漢名があったので、それをそのまま採用することにしました。
名前の由来はまさに外見から出、「美しい金色の鳥」、だから「金糸雀」となります。
因みにここで使われる「雀」という漢字は、付属形態素としての役割がある漢字で意味は「小鳥」となります。
つまり正確には「金糸雀」は「金色の糸(毛)を持った小鳥」となります、確かにカナリアの外見と一致しますね。
「金絲雀」の「絲」とは?
さてもう一つの漢字表記である「金絲雀」も気になりますね。
しかしこちらの表記、よく見たら2文字目の「糸」が「絲」に変わっているだけです。
実は「糸」という漢字の正字体に当たる漢字が「絲」となります。
『糸(シ)』sīは糸の束(たば)を描いた象形文字です。糸の正字は『絲(シ)』ですが、現在は『糸』を常用漢字として使います。
引用元:風船あられの漢字ブログ
正字体とは文字通り「正規かつ正当な字体で書かれた文字」を指し、今の日本ではほぼ常用漢字外となっている漢字が多いです。
わかりやすく言えば「絲」は「糸」の旧字体と思ってもらっても良いです。現在ではほぼ用いられないので、普通に「金糸雀」でも大丈夫です。
「カナリア」で最も知られた品種は「レモンカナリア」だよ、漢字だと「檸檬金糸雀」になるね
繁体字と簡体字で異なる?
ただし「絲」という漢字は、実は中国語では繁体字と簡体字に分かれます。
簡体字とは中国本土・シンガポール・マレーシアなどで用いられる表記で、繁体字とは台湾やマカオ、香港などで用いられる表記です。
上の「絲」という漢字は簡体字と繁体字で異なる表記となります。
- 簡体字で「丝」、発音は「スー」
- 繁体字で「絲」、発音は「スー」
「黄鸟(黄鳥)」という漢字表記もある?
実は中国語表記には「金糸雀」及び「金絲雀」以外にも「カナリア」を表した漢字表記があります。
それが「黄鸟」(繁体字で「黄鳥」)、発音は「ファンニャオ」。
意味は文字通り「黄色い鳥」、よって「カナリア」です。こっちの方があっさりしていますね。
まとめ
今回は「カナリア」の漢字表記の紹介でした。ではまとめといきます。
- 「カナリア」を漢字で書くと「金糸雀」及び「金絲雀」、中国語由来の表記で発音は「ジンスーチェ」
- 「絲」は「糸」の正字体
- 「黄鳥」という表記もある。発音は「ファンニャオ」
なんだかんだで「金糸雀」は凄く可愛いです、癒やしの効果は凄く期待できるのではないでしょうか。
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