2025年に待ちに待った大阪万国博覧会が開催されます。
東京五輪から5年後になりますが、この大阪万国博覧会も約半世紀ぶりの開催で注目を帯びています。
僕も絶対に行ってみようと思います^^
だけどちょっと待ってください!
大阪万国博覧会の「博覧会」っていう言葉、これって「展覧会」と似ていませんか?
漢字一文字違っていて、両方ともイメージ的には似ています。ややこしいですね(汗)
さらにこれに合わせて「展示会」という言葉との違いも気になりますよね。
今回はこれら3つの言葉の微妙な意味の違いについて、深く調査してみました!
展覧会と展示会と博覧会の違いとは?
展覧会と展示会と博覧会はどれも「物を一般に公開する催し」という意味では共通しています。
では微妙なニュアンスの違いや使い分けは何なのでしょうか?
まずは結論からになりますが、簡単な違いを一言でそれぞれ紹介します。
- 展覧会とは、主に美術作品を多くの人に公開する催し
- 展示会とは、企業が自社の作品を多くの人に販売目的で公開する催し
- 博覧会とは、あらゆる物や資料を多くの人に公開する大規模な催し
ざっくりとした説明ですが、これでなんとなくイメージが掴めたでしょうか?
因みに英語で表現するなら、どの言葉も「exhibition」となります。
しかし英語でもやはり明確に使い分けるとしたら、それぞれ別の言葉でも置き換えられます。
では次の章から3つの言葉について、それぞれ詳しく見ていきましょう!
展覧会とは?
まずは展覧会の意味について詳しく説明します。「goo辞書」では、以下のように記載されていました。
「展覧会」は、主として美術品、写真など、視覚的芸術を集めて見せる会。
引用元:goo辞書
例えば美術館や博物館などに行けば、絵画や彫刻、写真、工芸作品、学術資料などが並べられた「展覧会」が催されていたりします。
単に展覧会といえば、次にも紹介する「美術展覧会」を指すことが多いです。
代表的な展覧会と言えば日展が主催する「日本美術展覧会」、通称“日展”ですね。
毎年11月に東京の国立新美術館で開催されますが、1907年から開催されていて100年以上の長い歴史を誇ります。
芸術作品をフルに堪能されたい方には必見です!
他にも書道を公開する展覧会は「書道展」(または単に“書展”)、応募した作品の中で入選した作品を一般展示する「公募展」などがあります。
競売を目的とした展覧会もある?
展覧会の特徴としては、次に紹介する展示会と違って、公開する商品を販売する意図が含まれません。
しかし歴史を振り返ると、例えば美術作品を展示する「美術展覧会」では、中世のヨーロッパの王侯貴族らの間で競売を目的とした物も催されました。
現代でも競売を目的とした美術展覧会は続いており、サザビーズやクリスティーズといった競売会社が主催する競売展が現在でも有名ですね。
展覧会を英語で言うと?
展覧会を英語で表現しますと、「exhibition」となります。日本語での発音は「エキシビジョン」となります。
エキシビジョンと言いますと、特に有名なのがフィギュアスケートですね。
スケーターがショートプログラムとフリープログラムで争った後の、余興的な枠組みとして設けられています。
文字通り“展覧する”という意味合いが強いので、公式記録にはならず、採点や順位付けも伴いません。
上位入賞者達で行われるので、選手にとっては大変名誉なことになります。
普段の競技でも見せられない演技や、捻くれたような小技など、本当に自由になります。まさに「演技の展覧会」ですね!
展示会とは?
次に展示会の意味について詳しく紹介します。こちらもやはり「goo辞書」から引用させていただきます。
「展示会」は、主として企業が商品をアピールするために一般に公開する会。展示のみでなく、即売することもある。
引用元:goo辞書
展覧会との最大の違いが、置いてある商品の種類の多さですね。美術品や工芸品に限られず、企業が開発した商品なら基本何でもアリです。
また美術館や博物館で行われることはあまりなく、専小売店や国際会議場といった大規模な施設で行われることが多いです。
さらに最終的に観に来てくれたお客さんに対して、商品を販売するという意味合いが込められていることです。
現場には生産者や作者が居合わせて紹介したり、流通業者も介さないのでお手頃な価格で入手できたりもします。
「展示即売会」、また同じ日本語で「見本市」なんていう言葉もありますが、これらは全て展示会と同じ意味になります。
展示会を英語で言うと?
英語で表現するのなら展覧会と同じで「exhibition」となります。
ただ明確に「展示会」という意味だけに絞るなら、「trade show」を使ったほうがいいでしょう。
また即売会という意味なら「exhibition and spot sale」、見本市という意味なら「trade fair(またはsample fair)」も同じ意味になります。
博覧会とは?
最後に紹介するのは「博覧会」です。こちらもやはり「goo辞書」から引用させていただきます。
「博覧会」は、産業、芸術、技術などの振興や、友好のために、いろいろな国や団体、企業などが、生産品、天然物、文化財などを集めて一般に見せる会。大規模で、宣伝の目的もあるものをいう。
引用元:goo辞書
博覧会だと最も有名なのが、国際博覧会(通称“万博”)ですね。
日本では1970年に大阪で、2005年に愛知で開催されました。
もともと博覧会と言えば、1798年にフランス革命が起きたパリで開催された「国内博覧会」がその起源となっています。
1849年までパリで11回開催されましたが、徐々に規模が大きくなってフランス以外の国でも開催されるようになりました。
そこでフランスの当時の首相が「複数の国々も参加できる博覧会をやろう!」と提唱したことで、国際博覧会が決定したのです。
1851年に第1回の国際博覧会がロンドンで開催され、1889年のパリの国際博覧会では最大の目玉として、高さ300mのエッフェル塔が建設されました。
海外からも多くの人が押し寄せる一大イベントですが、公開される商品は実に多種多様です。
特に有名なのがアポロ12号が持ち帰った月の石ですね。あまりにも長い行列が出来て、途中で諦める人も多かったそうです。
また未来の技術を展示するコーナーが設けられているのも特徴です。
1970年の大阪万博で紹介された未来の技術としては、
- 温水洗浄便座(通称“ウォシュレット”)
- 動く歩道
- 携帯電話
などがあって、これらは現在では一般に普及しました。
しかしリニアモーターカーについては、まだ実験中で営業用としては運転されてはいません。
既に半世紀も前の博覧会でリニアが公開されたのは凄いことです、改めて日本の技術力の凄さを知りました。
国際博覧会の区分とは?
国際博覧会と言えば、現在では以下のように5年おきに開催されています。
- 2000年:ハノーヴァー万国博覧会
- 2005年:2005年日本国際博覧会(通称“愛・地球博”)
- 2010年:上海国際博覧会
- 2015年:ミラノ国際博覧会
- 2020年:ドバイ国際博覧会
- 2025年:大阪関西国際博覧会
上記の博覧会はいずれも規模が大きく、テーマも制限されない「登録簿」としての扱いですが、間に何回か中規模の国際博覧会も開催されます。
中規模の国際博覧会は「登録簿」に対して「認定簿」という区分になっていて、テーマもやや制限され、開催期間も最大で3カ月までとなっています。
例えば2008年にスペインで開催されたサラゴサ国際博覧会は「水と持続可能な開発」、2017年にカザフスタンで開催されたアスタナ国際博覧会は「未来のエネルギー」をテーマにしたものです。
博覧会を英語で言うと?
博覧会を英語で表現するなら、展覧会と展示会と同様で「exhibition」で通用します。
ただし明確に「博覧会」という意味で強調したいなら、米国限定ではありますが「exposition」を使って表現します。
例えば万国博覧会は「a world exposition」、または「an internaltional exposition」となります。
日本語でもよくエキスポという言葉を使ったりしますが、expositionの略になります。
大阪府吹田市にかつて存在した遊園地の「エキスポランド」が特に有名です。
しかし2009年に惜しくも閉幕してしまいました。2025年に万博が再び大阪で開かれるので、その時に復活してくれるかどうかが注目ですね。
まとめ
今回は展覧会と展示会と博覧会の意味の違いを深く掘り下げてきました。それでは改めて今回の内容をまとめます。
- 展覧会
- 主に美術や芸術に関する作品を一般に公開する催し、「美術展覧会」を指すことが多い
- 販売は行っていないが、競売目的の催しも一部ある
- 英語で表現すると「exhibition」
- 展示会
- 企業や団体、個人などが作成した様々な作品を公開し、販売するのが目的の催し
- 似たような言葉で「展示即売会」や「見本市」がある
- 英語で明確に表現するなら「trade show」
- 博覧会
- いろいろな国や団体、企業が、様々な物を集めて一般に公開する大規模なイベント
- 国際博覧会が特に有名だが、テーマが制限されたものもある
- 英語で明確に表現するなら「exposition」
漢字一文字違うだけでしたが、調べてみたら本当にいろいろな違いが出てきて、面白いですね。
今後これらの言葉を使い分ける時に、ぜひ参考にしてみてください。
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